JR北海道は、2025年(令和7年)8月8日に公表した特急電車調達情報において、車両の特定はしていませんが、現在運行している特急列車の置き換えのための調達内容を発表しました。対象は資料に明記されていませんが、「ライラック」「カムイ」「すずらん」に使用されている車両が対象になるものと思われます。これにより、関門海峡を走行した「スーパー白鳥」の車両も恐らく置き換えとなってしまうものと思われます。
リンク:20250808_RFI_limited express train.pdf(JR北海道ホームページ)
資料の内容について
概略
新型の特急電車を導入予定であるため、資料提供招請説明書2025年9月30日までにJR北海道に提供すること。
対象
「新製車両(特急電車)」の調達について
JR北海道の所有する電車特急
785系(すずらん)
1990年(平成2年)9月1日のダイヤ改正で登場した車両で当初は、「スーパーホワイトアロー」として運行していました。2017年3月4日のダイヤ改正で札幌と室蘭を結ぶ特急列車「すずらん」に転用され現在は、もっぱら「すずらん」として5両で運用されています。製造から30年以上が経過しており早めの置き換えが望まれる車両です。
789系0番台(ライラック)
2002年(平成14年)12月1日ダイヤ改正で関門海峡を結ぶ特急「スーパー白鳥」として新青森~函館間に登場した車両です。現在は、6両で固定され札幌~旭川間を結んでいます。特徴としては、電車特急としては唯一グリーン車を組み込んでいることが挙げられます。また、「スーパー白鳥」時代には、竜飛海峡駅で青函トンネルの見学ツアーにアクセスしていたことでも知られています。私も、一度参加したことがあります。
789系1000番台(カムイ・すずらん)
2007年(平成19年)10月1日から登場し、当初は「スーパーカムイ」「エアポート」として運行していました。グリーン車は連結されておらず、現在では札幌~旭川を結ぶ特急「カムイ」と札幌と室蘭を結ぶ特急「すずらん」に利用されています。
置き換え対象となるのは
対象と思われる車両
785系と789系0番台は、製造後20年以上が経過しているので恐らく置き換え対象となるでしょう。特に789系0番台はグリーン車を連結しているので車両の更新が早めに必要であるとJR北海道は考えているのではないでしょうか。
微妙な車両
「すずらん」に使用されている789系1000番台は、製造後18年ですので置き換えとなるか微妙なところです。ただし、全席指定車にしてから「すずらん」の乗車率が低迷しているので使い続けるのであれば、3両目の「クハ」を抜いての使用となる可能性が高いと思います。
どんな車両が投入されるのか
ここから先は、全車両が置き換えになるという前提で話をしたいと思います。車両としては同じ形式の車両が投入されると思いますが、「すずらん」は乗車率が低迷しているため運用を分けて別編成が投入されるのではないかと考えています。
カムイorライラック
現在は、グリーン車のあるなしで列車名が異なっていますが、JR北海道は増収を考えているため新型特急には、全車グリーン車つきになると思います。そのため列車名は「ライラック」となるのでしょうか。編成についても、全席指定席にしてからは乗車率が好ましくないようなので5両編成(内グリーン車1両)での運行となると予想します。
すずらん
現在、「すずらん」は指定席車両で5両編成で運行されています。しかしながら、こちらも全席指定席としたことで高速バスに押され乗車率はあまり好ましい状況ではありません。それを考えると、4両編成への減車となるのではないでしょうか。ニュースとかで見る限りかなり厳しい状況にあるようですので・・・。
まとめ
JR北海道は、2025年8月8日の調達情報で、新型特急列車の車両の募集を始めました。私は、「ライラック」と「すずらん」は、同じ形式の車両で編成両数が違う車両が投入されると考えています。詳しい情報が出ていないため分かりませんが、より快適な車両が投入されることに期待したいと思います。