今年の春の臨時列車(4月・5月)に運行された奈良線の臨時特急「いにしへ」ですが、夏の臨時列車では設定されず、一時的な復活かと思われていましたが今回の秋の臨時列車で再度運行されることになりました。しかも、「まほろば」に使用されている683系の「安寧」「悠久」編成での運行となるようです。
JR 奈良線の臨時特急「いにしへ」号を 「安寧」「悠久」編成で運転します!
JR西日本ホームページ
特急「いにしへ」について
特急「いにしへ」とは
特急「いにしへ」は、35年前に「ふれ愛紀州路」「しらはま」が紀勢本線から関西本線経由で乗り入れて運行されていた特急列車を復刻したものです。当時は存在していた貨物線を利用して天王寺駅から関西本線に入っていました。しかし、人気はあまりなく1年ほどで運転を取りやめてしましました。なお、当時は381系での運行でした。
今年の春の運転では
35年ぶりに復活した奈良線の特急「いにしへ」ですが、今年の春の復活運転の際は北陸新幹線開業で余剰となった683系を直流用に改造した289系3両での運転でした。全車指定席で運行され、予想された通り鉄道ファンに大人気で特急券の購入は困難でした。そして、夏の臨時列車では設定がなかったため1回限りの復活とみられていました。
今回の「いにしへ」の運行について
運転日・時刻等
時刻 | 運転日 | |||
下り(奈良行) | 京都 10:11 | 宇治 10:27 | 奈良 11:03 | 10月25日(土) 10月26日(日) 11月1日(土) 11月2日(日) |
上り(京都行) | 奈良 16:14 | 宇治 16:45 | 京都 17:03 |
個人的には、紅葉シーズンとなる11月の下旬あたりの運行が望ましいような気がしますが、車両のやりくりの問題もあり難しかったのでしょう。
車両
683 系3両 「安寧」または「悠久」(※全車指定席)で運行されます。前回は、289系であったため大幅なグレードアップとなったと言えるでしょう。今後については、「まほろば」で使用していない編成がつかえるため臨時列車のラインアップの一つに加わることが期待できます。
特急料金
乗車券と指定席特急券が必要となります。乗車券は720円となっています。一方の指定席特急券は1,290円(通常期・おとな)です、なお、チケットレス特急券を利用すると1,090円となります。また、eチケットレス特急券ですと650円です。
距離が短いので、乗車券に比べて特急券が高くなっていますが記念に乗るのであれば気にならないでしょう。恐らく、今後も乗客のあまり多くない時期を中心に運行されることになるのではないかと思います。
個人的な感想
「まほろば」用の683 系3両 「安寧」または「悠久」については、あえて交流設備を残したまま改造されたので、将来の「サンダーバード」復活運転用に使われるものと考えていました。「サンダーバード」の復活運転についてはJR西日本から団体列車として検討する旨の回答がされていますが、しばらく時間がかかりそうなので2編成ある「まほろば」の車両の有効活用ということで設定されたと考えています。私としては、「まほろば」が北陸を駆け抜ける姿を再び見たい(乗りたい)と思っています。
なお、今回も「いにしへ」の指定席特急の争いのレベルは高いくなると予想され1か月前の10時に購入する必要があると思われます。乗車を検討されている方は覚悟をして購入する必要があるでしょう。
まとめ
1回限りの復活だと思われていた「いにしへ」が秋の臨時列車で設定されたことで今後も定期的に運行される可能性が高くなりました。また、車両も「まほろば」用の車両となりグレードアップしています。京都・奈良への観光を考えている方は検討してみるものいいのではないかと思います。