新幹線で弱冷房車設定! 8月(お盆時期を除く)の名古屋~博多間で試験導入へ

東海道山陽新幹線N700系S サービス

 JR東海とJR西日本は、2025年6月27日のプレスリリースで2025年8月(8日(金)~17日(日)を除く)に、一部の「ひかり」号で弱冷房車を試験導入すると発表しました。新幹線における弱冷房車の設定は、新幹線史上初めてのことです。どの列車が対象でどういう狙いがあるのか見ていきたいと思います。

東海道・山陽新幹線 「弱冷房車」の試験導入について

JR西日本ホームページ

弱冷房車両試験導入の概要

期間

 弱冷房車が設定される期間は、2025年8月となります。ただし、利用客が多く車内が混雑するため車内温度が上昇すると想定されるお盆の時期である8月8日(金)~17日(日)の期間は対象外となります。さすがに満員状態で弱冷房車にされたら暑くて大変なので仕方ないと思います。

 今回は試験導入であり正式に導入が決定したわけではないため8月の1か月間のみが対象です。恐らく7月にも試験導入の実験を行いたかったと思いますが、6月27日の発表であったため周知を間に合わないと判断したのでしょう。

対象となる列車

 次の「ひかり号」が対象となります。

  • 下り
対象列車始発時刻終着時刻
ひかり507号東京10:03岡山14:02
ひかり509号東京11:03岡山15:02
ひかり511号東京12:03岡山16:02
ひかり531号名古屋6:36博多10:11
ひかり535号名古屋7:37広島10:33
ひかり591号新大阪6:06博多9:19
  • 上り
対象列車始発時刻終着時刻
ひかり518号岡山16:36東京20:42
ひかり520号岡山17:36東京21:36
ひかり522号岡山18:36東京22:27
ひかり592号博多20:52新大阪23:32

 「ひかり592号」をのぞき、山陽新幹線内ではほとんどの駅に停車する「ひだま(こかり)」タイプの「ひかり号」が対象となっています。

対象となる車両

 これらの「ひかり」号は、16両編成で運行される列車ですが、自由席の3号車が対象となります。「のぞみ」号は、自由席が2両しかないことを考えると試験導入するには周知期間の問題(指定席の販売は1か月前から)で16両編成の「ひかり」号の自由席にしないと設定は難しいのでしょう。

弱冷房車を設定する理由は

車内温度にたいする多様な要望に応えるため

 利用者から新幹線の冷房の設定温度が低いため寒いという声がJRに上がっていたと思われます。私自身暑がりなので新幹線の冷房についてはもう少し温度を下げてほしいのが本音ですが、人によっては寒く感じられると思います。

 友人はいつも強冷房車を設定して欲しいと言っています。これについては、私も同意見です。新幹線からは話が外れますが通勤電車で乗客が多いと弱冷房車では暑くて我慢できません。岡山地区では2両編成だと弱冷房車がの設定がないのでありがたいと思って乗車しています。

競合する交通機関との競争のため

 この区間で競合する交通機関と言えば、高速バスと飛行機になると思いますが、高速バスは便ごとに冷房温度の設定が可能です。しかしながら、飛行機については新幹線のように車両が分かれていないため個別の温度設定は難しいと思います。また、高額な新幹線料金を支払う利用者を取り込むのであれば競合の観点から見れば飛行機ということになると思います。従って、飛行機の利用客の取り込みも含めてJRは検討しているのではないでしょうか。

まとめ

 JR東海とJR西日本は、8月のうちお盆の期間を(8月8日(金)~17日(日))を除く期間に下り6本・上り4本の「ひかり」号の3号車を「弱冷房車」として運行すると発表しました。私のように暑がりの人は注意しましょう。

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