JR四国は、2025年2月14日のプレスリリースで国鉄型気動車をハイブリッド車で置き換えることを発表していますが、車両運用の関係もあり単純に置き換えとはならないようです。そこで、今回はどの路線に投入される可能性が高いか見ていきたいと思います。
JR四国ホームページ
新型ハイブリッド車両についてわかっていること
JR四国のプレスリリースで以下の内容について判明しています。
編成
2両編成で運用されると書かれています。一方で置き換え対象の車両は、キハ47形を除き単行で運行するタイプの車両です。恐らくJR四国の中で車両移動が行われるものと推測されます。よって、国鉄型車両の単純な置き換えとはならない見込みです。
最高速度
これで、投入される路線が完全に特定されるわけではありませんが、時速100キロメートルとしたことで、ある程度路線をしぼることは可能になると思います。恐らくは、高松・徳島地区が対象となるのではないでしょうか。
対象となりそうな路線は
投入対象となりそうな路線を順番に見ていきたいと思います。
予讃線・内子線(松山~宇和島)
この区間は、キハ32形・キハ54形・キハ185形での運行となっています。ほとんどが単行での運行ですので、新型ハイブリッド車両の投入ではなく、既存の1000形・1200形・1500系を転属させることにより運行されることになると思われます。トイレがない車両での運行ですが、これでトイレが整備されることになりますので利便性は向上し、車両も新しくなるので良いことだと思います。
予土線(窪川~宇和島)
この区間は、キハ32形・キハ54形での運行となっています。1往復の運行を除き単行での運行となっています。ここも、国鉄型車両を使用していますが2両単位の新型ハイブリッド車両の投入ではなく、既存の1000形・1200形・1500系を転属させることにより運行されることになると思われます。予土線は、トイレのない車両での運行のため新たにトイレ設備を設ける必要が発生するものと思われます。
土讃線(阿波池田~窪川)
1000形で運行されている区間です。特急「南風」「しまんと」が運行されるため時速120キロメートルでの運行が可能となっていますので新型ハイブリッド車両の性能を生かすのにはふさわしい場所ですが、利用が少ないため2両編成ですと供給過剰となるため、現行通り1000形での運行になるのではと予想しています。
高徳線・鳴門線(高松~徳島・池谷~鳴門)
この区間は、キハ47形・1000形・1200形・1500形で運行されている区間です。高徳線については、「うずしお」号が運行するため時速130キロメートルでの走行が可能ですので新型ハイブリッド車両の性能を生かすことが可能です。また、キハ47形が残っているので置き換えの対象としも考えられます。データイムは、単行での運行が多いですが朝・晩は2両以上での運行も設定されています。ここの新型気動車を転出させて新型ハイブリッド気動車を入れる可能性は高いと思います。鳴門線も2両編成の運用には、新型ハイブリッド気動車が使われる可能性は十分あると思います。
牟岐線(徳島~阿南)
1000形・1200形・1500形で運行されています。ここも、通勤通学時間帯は2両以上の運用があるため投入の対象路線となるでしょう。路線自体も「むろと」が今年のダイヤ改正で廃止されましたが時速110キロメートルで運行できるため車両性能を生かすことが可能だと思います。この路線も新型ハイブリッド気動車投入の候補の一つでしょう。
徳島線(徳島~阿波池田)
この路線は、他の徳島県の路線と同じく1000形・1200形・1500形で運行され、2両以上の運用があります。ここも、特急「剣山」が運行されているため時速110キロメートルで運行できるので車両性能を十分に生かすことが可能です。従って、徳島線も投入の候補に挙がると思われます。
投入されるのはどこになるか
車両の管理面を考えると新型ハイブリッド気動車は、徳島運転所に配置され高徳線・鳴門線・牟岐線・徳島線で使用されると思います。一方で、国鉄型車両の多く残っている松山以西の予讃線・内子線・予土線・土讃線については、1000形・1200形・1500形のいずれかが転出し、基本的には単行で運行されると予想します。これらの路線についても車両にトイレが設置されることになるので利用者の利便性は向上するのではないでしょうか。
まとめ
2025年度にプロトタイプが生産され、2027年度以降に投入される予定の新型ハイブリッド気動車ですが、徳島地区での活躍が中心となると思います。徳島地区でも単行運転はあるので、既存の車両との併用で使われるのではないでしょうか。