インバウンド需要・通勤通学需要の高まりにより利用の増加してきているJR奈良線ですが、京都から奈良まで1時間近い所要時間があるにも関わらずトイレの設備がなくオールロングシートの205系の運用が続いています。そこで、JR西日本は奈良線の車両を、2026年(令和8年)のダイヤ改正で221系に統一するのではないかと思われます。
奈良線の現状
車両
奈良線のダイヤパターンは、「みやこ路快速」が221系6両編成で30分に1本運行されています。一方普通列車は、1時間4本設定されておりその内2本が京都駅~奈良駅、残り2本が京都駅~城陽駅の運行となっています。普通列車については、221系6両もしくは4両編成とトイレの設備のない205系4両編成で運行されています。
輸送密度
沿線の人口増加およびインバウンドの増加により輸送密度は伸びています。
2013 | 2018 | 2023 | 2024 | |
京都~奈良 | 27,710 | 29,973 | 29,922 | 32,550 |
コロナ前よりも輸送密度は多くなっており、特に2024年度は沿線の人口増加とインバウンドの影響もあり1割ほど数値を伸ばしています。この傾向は今後も続くと予想されます。
ライバルの近鉄は
2026年度以降に投入する8A系にはトイレを設置することが発表されています。このことを考えるとJR西日本も奈良線用の車両にトイレを設置する必要があると言えるでしょう。
221系をどこから持ってくるか
現在221系を使っているのは
嵯峨野線用に配置されている吹田総合車両京都支所と、関西本線(JR大和路線)・奈良線用に使用している吹田総合車両所奈良支所の2か所となります。
本来であれば225系を新製して221系を京都から奈良へと転属させるのがベストだと思いますが、現在225系は製造されていないため吹田総合車両京都の221系の置き換えで検討したいと思います。今回は、奈良線の201系を置き換えるために吹田総合車両京都支所の車両を吹田総合車両所奈良支所に転出させることを考えます。しかし、吹田総合車両京都支所は山陰本線(嵯峨野線)の輸送で手一杯のため223系で置き換えて転出させる事を考えてみたいと思います。
223系をどこから持ってくるか
そこで、目を付けたのが1時間に2本設定されている野洲発のの普通列車です。列車本数は1時間あたり、普通列車4本と新快速が2本ありますので普通列車1本の減便の余地はありそうです。
米原~野洲 | 野洲~草津 | 草津~京都 | |
新快速 | 1本 | 2本 | 3本 |
普通 | 2本 | 4本 | 4本 |
これにより、野洲駅~京都駅間の本数が1時間あたり4本→3本になりますが、車両の編成数も長い区間ですので対応できると考えます。
まとめ
JR奈良線で使用されている205系を置き換えるための221系を確保するために、JR琵琶湖線の野洲駅~京都駅間の普通列車を1時間あたり1本減便されるのではないでしょうか。JR奈良線は、京都から奈良で1時間程度かかりますのでトイレはあった方が好ましいと思います。予想が当たるかどうかは12月になるまで分かりませんがどうでしょうか。