2025年10月31日の熊本県の発表によると、JR九州と熊本県は2034年度末を開業を目標に豊肥本線の肥後大津駅から熊本空港を結ぶ「熊本空港アクセス鉄道」の新規開業と、豊肥本線の輸送改善により増発および熊本駅からの快速列車の設定を行うことで合意したと発表しました。熊本県と各報道機関の発表によると次の通りです。
熊本空港アクセス鉄道
総額610億円の工費で着港され、第三セクターがいわゆる下部分を管理する上下分離方式で運行されます。運行は、JR九州が行う予定となっています。
列車本数は、1日あたり普通列車が1日あたり47本と快速列車14本の予定です。1日あたりの本数ですので実際は普通列車約23往復と快速7往復の運転です。普通列車が毎時1本もしくは2本と日中に快速列車が毎時1本といった感じのダイヤとなるのでしょうか。こちらについては、検索しても出てこなかったためこれ以上については推測するしかないようです。
また、所要時間は、肥後大地駅~空港駅間で普通列車が8分、快速列車が7分となっています。一方で、熊本駅~空港駅では、普通列車で48分・快速列車で39分となっています。空港アクセスということで荷物等も多いのでロングシートの車両が投入されるのではないかと予想します。
着工の予定としては、2026年度に国の事業認可→2027年度着工→2034年度末までの完成を予定しており、順調にいけば2035年3月のダイヤ改正に間に合う見込みとなっています。
豊肥本線輸送改善事業
こちらは、約60億円かけて次の事業が行われる予定となっています。豊肥本線の原水駅近くにある台湾積体電路製造の影響もあり、朝の混雑率が121%と都市部並みの数値となっており、増便が求められている豊肥本線の輸送改善と熊本市からの空港アクセスの二つに貢献することになります。
- 行き違い化(東海学園前駅)
ホームを1つから2つに増やすことで、行き違いを可能にする工事です。これにより列車交換が可能になり増発を可能にするようです。
- 同時侵入(武蔵塚駅・原水駅)
駅に安全側線を設けることにより上下の列車が同時に駅に入ることが可能になり所要時間と列車間隔の短縮を可能にするようです。
これらの事業により、熊本駅~肥後大内駅で、普通列車が40分、快速列車が32分となります。
まとめ
熊本県とJR九州は、2025年10月30日に熊本空港アクセス鉄道と豊肥本線輸送改善事業について合意をしました。その内容は、混雑がひどくなっている肥薩本線の輸送改善と熊本空港の輸送改善の二つをめざすことになっています。まだ、具体的なダイヤなどが出ていませんが将来の姿を想像しつつ楽しみにしたいと思います。

