現在、JR奈良線は定期列車は205系と221系の運行となっています。しかしながらどちらの車両も古くなってきておりそろそろ置き換えがあってもおかしくない状況となっています。特に205系についてはトイレの設備がなく、普通列車で1時間以上かかる京都駅~奈良駅間では近いうちに置き換えが進むものと思われます。そこで今回は、奈良線の将来の車両について予想してみたいと思います。
JR奈良線の現在の車両
205系

基本的に、普通列車として運行されます。車内はロングシートでトイレはついていません。ダイヤが乱れた場合は、「みやこ路快速」「区間快速」の運用に入る場合があります。なお、その場合は「うれし―ト」の設定はされません。観光目的で奈良線に乗った時にこの車両だと正直がっかりしますが、ラッシュ時には必要だと思われます。4両編成で運行されます。
221系

言わずと知れた関西地区の看板列車「新快速」として運行されていた車両です。通常時は、「みやこ路快速」「区間快速」はこの車両で運行されます。車内は転換クロスシートでトイレもついています。4両編成と6両編成があります。
683系

臨時の特急列車「いにしへ」で使用されます。現在は、大阪と奈良を結ぶ特急列車「まほろば」の開いている方の車両を使って運行されています。直流電化されている奈良線ですが、交直両用の仕様のまま運行されているため、別の思惑があると私は思っています。
JR奈良線の車両に求められるもの
輸送量について
JR奈良線の輸送密度は、2024年度で32,550です。岡山地区で例えるなら山陽本線の岡山駅~福山駅間に相当する数字です。したがって、現行の1時間あたり普通列車4本と快速列車2本の設定は妥当なものと思われます。また、車両についてもラッシュ時の4両は若干不足していると思われ、6両は多いかなというのが私の感想です。
JR奈良線の沿線は、人口が増加しており奈良へ向かうインバウンドによる需要もあり、今後輸送密度は増加するものと思われます。それを考慮すると5両編成が妥当ではないでしょうか。また、輸送量が今後も増えることを考えるとロングシートもしくは227系500番代のような4列タイプの転換クロスシート+車端部はロングシートの車両が最適ではないかと思います。
乗車時間からみると
京都駅~奈良駅間は、普通列車で1時間強、快速列車で45分程度です。また、列車の本数は、本数の少ない奈良駅の側で1時間あたり普通列車2本+快速列車2本となっています。
乗車時間が1時間を超える場合もあるのでトイレは必須でしょう。また、可能であればクロスシートが望ましいですが、今後の輸送量の増加を考えると227系500番代のようにクロスシート部分を1列減らした車両化もしくは関空快速のようにクロスシート部分が1列+2列シートになった車両が良いと思います。
近鉄との競合を考えると
JR奈良線にとっては、近鉄は大きなライバルとなります。近鉄と勝負するという考え方で見ると、快適性の追求も必要でしょう。そうなると、ロングシートよりは転換クロスシートの方が利用者を獲得しやすいと思われます。また、トイレについては当然必要な設備だと考えます。
以上より投入される車両はどうなるか予想すると
車内設備
- 座席
転換クロスシート4列+ロングシートもしくは、1列+2列のクロスシート化のどちらかになるでしょう。私個人の意見では、227系500番台(Urara)と同じような車両になるのではないかと思います。こちらをどうして選んだかと言われれば根拠はないですが・・・。
- トイレ
JR奈良線の乗車時間を考えれば、当然設置されると思います。
車両数
ダイヤが乱れた時を考えれば、5両に統一するのではないでしょうか。特に、「うれし―ト」を設置するのであれば車両数は統一したほうが運用しやすいと思います。将来的に、輸送量が増える可能性がある以上4両は考えにくいです。
新車かどうか
JR奈良線は、大阪近郊で使用された車両が回ってくることが多いイメージがありますが、私は新車で製造するのではないかと思います。223系・225系を使うにしても奈良線の最高速度時速110㎞を考えればオーバースペックとなりますので、時速110㎞に対応した車両を投入するでしょう。
まとめ
JR奈良線の将来の車両については、岡山地区に投入された227系500番代(Urara)と同様の車内設備(4列転換クロスシート+車端部ロングシート)の5両編成で新車のトイレ付きの車両が投入されると予想します。あくまで予想なので外れるかもしれませんが・・・。