博多駅と肥前鹿島駅を結ぶ特急列車「かささぎ」について、佐賀県と沿線の鹿島市・太良町・江北町・白石町はJR九州に対し「運行本数の維持」をJR九州に対して申し入れを行いました。その内容について報道機関より報道があり、1日の利用者数が300人である事が明らかになりました。
特急3分の1以下から今後さらに減少か…西九州新幹線の並行在来線沿線4市町と県“運行本数の維持”をJR九州に要望|FNNプライムオンライン
特急「かささぎ」について
誕生した経緯
2022年9月23日の西九州新幹線開業により、並行在来線となった長崎本線の江北駅~肥前鹿島駅間のために設定された特急列車で1日14本の設定があります。西九州新幹線開業までは、特急「かもめ」が45本設定されており開業前の3分の1と大きく減少しています。また、今回の申し入れを行った区間ではありませんが、2024年度のダイヤ改正で佐賀発博多行きの「かささぎ202号」が廃止されており乗車率については今一つといった列車となっています。
今回の申し入れに至る経緯
2025年の8月に行われたJR九州の古宮社長から特急「かささぎ」の見直しについて言及がありそれに対応する形で今回申し入れを行ったようです。
申し入れに対するJR九州の対応について
申し入れ書を受け取ったJR九州の貞苅常務は、「特急の利用客は1日300人程度と非常に少なく、他の利用客の利便性向上に輸送力をあてることが適切」と回答したそうです。
利用が伸び悩んでいることは聞いていましたが、1日300人はかなり厳しい数字だと思います。1本あたり20人強という計算になり特急として走らせるには厳しい数字だなというのが正直な感想です。
特急「かささぎ」の今後について
次の選択肢が考えられます。
「かささぎ」の減車・減便を行う
1日300人という利用状況で特急として残すのであれば、この選択肢となるでしょう。ただ、利用者が伸びないと数字は落ちていく一方だと思われますので一時しのぎにしかならないと私は思います。ただ、反発が少ないという意味では選択肢の一つとしてあがってくるでしょう。
快速列車へ降格
料金不要の快速列車へ降格することについてもJR九州の中では検討されているのではないでしょうか。快速列車にすることでワンマン化・短編成化が可能となり江北駅で「みどり」との接続を取ることである程度、時間短縮をすることも可能となります。利用者数的には、こちらが現実的な選択肢ではないかと思います。
まとめ
特急「かささぎ」については、JR九州で見直しが進められています。来年度のダイヤ改正で明らかになるでしょうが、減便と減車もしくは、快速への降格が行われるのではないでしょうか。

