JR西日本 輸送密度2,000未満の線区の営業係数を公表! ワースト順に並び変えてお伝えします。

奥出雲おろち号 輸送密度

 JR西日本は、2025年10月29日のプレスリリースで、輸送密度が2,000未満の線区について2022年度~2024年度の経営状況について発表しました。プレスリリースでは線区順になっていますのでワースト順に並び変えたものを示したいと思います。今回の公表から、赤穂線(播州赤穂駅~長船駅)と呉線がリストに加わっています。

輸送密度2,000人/日未満の線区別経営状況に関する情報開示

JR西日本ホームページ
順位路線区間営業係数昨年度
順位
昨年度
営業係数
輸送密度(2024)
1芸備線東城~備後落合9,945111,76619
2姫新線中国勝山~新見4,51024,04299
3木次線出雲横田~備後落合3,72533,42423
4芸備線備後落合~備後庄原2,90342,97876
5芸備線東城~備後落合2,69252,84381
6山陰本線益田~長門市2,277111,862210
7大糸線南小谷~糸魚川2,13262,747150
8福塩線府中~塩町2,11782,188158
9因美線東津山~智頭2,05472,272137
10越美北線越前花堂~九頭竜湖1,88291,910325
11加古川線西脇市~谷川1,758101,894293
12山陰本線長門市~小串
長門市~仙崎
1,469131,253185
13木次線宍道~出雲横田1,388121,342212
14小野田線小野田~居能 など1,170141,191391
15姫新線上月~津山1,023151,036387
16姫新線津山~中国勝山91917925725
17姫新線播磨新宮~上月89622867780
18山陰本線城崎温泉~浜坂89021871574
19関西本線亀山~加茂88419908978
20山口線津和野~益田86916970433
21山陰本線浜坂~鳥取82125827763
22芸備線備後庄原~三次80224832370
23山口線宮野~津和野80120889541
24小浜線敦賀~東舞鶴73626754923
25芸備線三次~下深川726238541,001
26美祢線厚狭~長門市71118915307
27紀勢本線新宮~白浜65027703960
28赤穂線播州赤穂~長船646対象外対象外1,687
29岩徳線岩国~櫛ケ浜586295111,047
30山陰本線出雲市~益田53628557868
31呉線三原~広499対象外対象外1,606
32播但線和田山~寺前299303291,083
※ 災害による不通区間があります。

気になったこと

 上位の5線区については、前年と同じ顔ぶれでした。その中で3位の木次線(出雲横田~備後落合)について、輸送密度が2023年度72→2024年度23と大きく落ちています。これは、「奥出雲おろち号」の廃止によるものでしょうが、今後収支にどのような影響を与えるかが注目されます。

 次に気になったのは、山陰本線(益田~長門市)です。昨年度の11位から6位と大きく悪化しています。この区間は、特急列車も走っており廃線はないと思いますが、将来的に特急列車再編の流れへとつながっていく可能性が考えられます。これについては、20位の山口線も含めて今後の動きに注目です。

 今回、新規に公表された、赤穂線と呉線ですが輸送密度の差があまりないにもかかわらず、営業係数は、3割も差が出ています。これは、呉線は227系(Red Wing)で運用されているのに対して国鉄型車両で運行されている赤穂線との違いでしょうか。とても興味深いです。3年ぐらいしたらここについても八基地とした数値が出ると思います。

まとめ

 JR西日本は、2025年10月29日のプレスリリースで輸送密度2,000未満の路線について線区ごとの経営状況を公表しました。その中で、上位陣は変化はありませんでしたが、山陰本線の数値が悪化しており山陰地区の特急の運行体制に変更がある可能性があります。また、227系の投入により同程度の輸送密度の赤穂線と呉線で大きな違いがみられたことも注目に値すると思われます。

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