吉備線へキハ120形投入はあるか? 得意の加速性能を生かすことができるが

車両

 現在、吉備線(桃太郎線)にはキハ120形の運用はありません。しかし、キハ120形はキハ47系と比較して加速性能がいいため駅間距離が短い吉備線に投入すると所要時間の短縮することが可能だと思われます。そこで、吉備線にキハ120形を投入することが可能か検討したいと思います。なお、キハ120形には吉備線の行先である備中高松駅および総社駅の方向幕は現在のところ入っていません。

キハ47形とキハ120形の性能比

両者の比較

キハ120形キハ47系
最高速度時速95㎞時速95㎞
出力330PS220PS
車両の長さ16.3m21.3m
定員112名124名

最高速度

 どちらも時速95㎞です。吉備線の最高速度は時速85㎞ですので、性能的に最高速度は問題とならないでしょう。

出力

 キハ120形の330PSに対して、キハ47系は220PSしかありません。実際津山線で両方に乗ってみると出発時の加速の違いが明らかに違いますので、キハ120形に置き換えることにより、数分の所要時間の短縮は可能かと思われます。

車両の長さ・定員

 吉備線はラッシュ時は最大4両編成で運行します。その場合、定員はキハ120形で448名・キハ47系で496名となり48名の差が生じます。通勤通学時間の吉備線は岡山駅付近ではかなりの混雑となりますのでこの差は大きいのではないでしょうか。

 キハ120形については、車両の長さが16.3mしかないので5両編成にするという方法もありますが、編成数を増やすのは車両のやりくりの面で問題が発生すると思いますので難しいと思います。したがって、定員の問題は大きいと思います。

 また、吉備線は単線でありダイヤ的にも困難であるため増便も難しいと思います。

検討してみると

 ラッシュ時に対策を考えると吉備線へのキハ120形の投入は難しいと思われます。また、後藤総合車両所岡山気動車支所あるキハ120形は、ほとんどが姫新線・因美線・芸備線に使用されていることを考えると吉備線に回す余裕はないのではないでしょうか。

 また、下関総合車両所山口支所からキハ120形を持ってくる方法もありますが、7両では吉備線の全運用を置き換えるのは難しいかと思われます。

まとめ

 吉備線の高速化のために、キハ120形を投入することは困難だと考えられます。高速化を考えるのであれば、LRT化・電気式気動車・蓄電池駆動電車の投入が現実的な選択だと思われます。

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