JR東海は、2025年9月10日のプレスリリースで、ハイブリッド型気動車H35系形を投入し、キハ75形を置き換えると発表しました。2両編成の気動車で、快速「みえ」用以外はロングシート車両となるようです。名古屋地区の315形に続いてのロングシート車両の投入となります。JR東海も新型車両は料金を払わないと転換クロスシート車両には乗れなくなるのでしょうか。
JR東海ホームページ
H35形の概要
投入される線区・列車
- 快速「みえ」(1両は転換クロスシート・1両はロングシート)
- 太多線
- 高山本線(岐阜~下呂)
現在のキハ75系が老朽化したことに伴いこれらの線区に投入されます。快速「みえ」は、指定席があるため指定席車両のみが転換クロスシートで、残りはロングシートとなります。関西本線は、通勤通学時間帯は混雑しているので混雑緩和のためとも考えられます。19編成38両が投入される予定となっています。
性能等
- 駆動方式 ハイブリッド方式
国土交通省から2030年度(令和12年度)までに気動車については水素車両もしくはバイオディーゼル車移行および2031年度(令和13年度)以降は、ハイブリッド車両にする意向が発表されているのでハイブリッド方式を選んだのは妥当な判断だと思います。
- 最高速度 時速120キロメートル
ハイブリッド車両としては、国内最高速度になるようです。対象の路線は高速走行を行っている路線ですので(太多線を除く)、時速120キロメートルは妥当な数字ではないでしょうか。現行のキハ75形と同様のスペックとなります。
- 座席(快速「みえ」の指定席以外はロングシート)
快速「みえ」以外の車両はロングシートになるようです。名古屋地区に投入された315系を見る限り、JR東海もJR東日本と同じく普通列車は基本的にロングシートにする方針のようです。
環境負荷について
- 燃費が約35%向上
- CO2 約30%削減、NOX 約40%削減
燃費の向上及び環境負荷の軽減が図られます。現況の地球温暖化等の環境問題を考えれば望ましいことだと思います。国の方針とも方向性を同じくしており環境面では大変評価できると思います。
感じたこと
キハ75系は、転換クロスシートなのでロングシートへの変更は残念に思います。特に、高山本線は車窓がきれいなので環境資源としても活用できるの残念だと感じました。一方で、快速「みえ」の1両分は恐らく指定席のため転換クロスシートにしたと思われます。指定席ですので混雑には影響がないので妥当な判断でしょう。
正直に言うと、キハ75形はもう置き換えの対象になるのかと思いました。1993年(平成5年)から投入された車両なので30年以上はすでに経過していることに驚きを感じました。
まとめ
JR東海は、快速「みえ」、太多線、高山本線(岐阜~下呂間)のキハ75形をハイブリッド式気動車H35形に置き開けると発表しました。快速「みえ」以外の車両は転換クロスシートからロングシートへ変更になります。この辺りにJR東海の考え方が出ているように思われます。