関西地区・広島地区を中心に展開されている「うれしート」ですが、10月14日のダイヤ修正で関西地区ではさらに対象列車が増加します。一方で、岡山地区ではまだ導入されていません。岡山地区への「うれしート」導入について検討してみたいと思います。
「うれしート」とは
背景
JR西日本は、2019年(令和元年)3月16日のダイヤ改正で導入された新快速への「Aシート」導入以後着席サービスに力を入れ、その簡易版である「うれしート」を関西地区・広島地区で展開しています。
「うれしート」とは
車掌室の前の一部を「のれん」で仕切ることによりその部分だけを指定席として運行するサービスです。指定席料金530円(閑散期330円)で乗車することが出来ます。なお、チケットレス乗車券を利用すると300円で乗車が可能です(青春18きっぷ等一部のお得なきっぷでは乗車はできません)。
対象路線
2025年(令和7年)3月15日ダイヤ改正時点
- 大和路快速(一部の列車・大阪環状線内は対象外)
- 関西本線快速(一部の列車・JRなんば発加茂行)
- 関西本線区間快速(一部の列車・大阪環状線内は対象外)
- おおさか東線直通快速(全列車)
- 奈良線(みやこ路快速・区間快速・快速の全列車)
- 東海道・山陽本線(一部の新快速・上りは大阪駅まで)
- 福知山線(一部の丹波路快速・快速列車)
- 山陰本線(一部の快速列車)
- 山陽本線広島地区(一部の快速「シティライナー」)
快速列車に設定されています。混雑する路線については、一部の区間は指定席ではなくなり自由席の扱いとなりますが、続けて着席することができます。
10月14日のダイヤ修正で追加される路線
JR西日本ホームページ
- 学研都市線・JR東西線・JR宝塚線(快速列車)
- 阪和線(快速列車)
これらの路線で新規に「うれしート」のサービスが開始されます。ただし、ロングシートの車両が使われている路線であるため座席はロングシートとなります。また、既存の路線でも対象列車の拡大が行われます。
岡山地区で「うれしート」は導入されるか
岡山地区の状況
「うれしート」は、快速列車に設定されるサービスですが、岡山地区で快速列車が設定されているのは、瀬戸大橋線の「マリンライナー」と津山線の「ことぶき」だけです。
「マリンライナー」については既に指定席とグリーン席のサービスがありますので。一方の「ことぶき」については以前は指定席がありましたが不評のため廃止された過去があります。
現在での可能性について
「マリンライナー」については、1両をのうち1階を指定席、2階をグリーン席として専用車両で運用されています。そのため、「うれしート」の設定の可能性はないと考えられます。
一方の「ことぶき」については、以前は車両の一部に指定席の設定がありました。しかしながら不評のため設定をやめた過去があります。このことからも「ことぶき」への「うれしート」設定はないと思われます。車両編成短いですので難しいのではないでしょうか。
他の路線については、そもそも快速列車の設定がありませんので「うれしート」は設定されないと思います。もちろん227系(Urara)の投入により、快速「サンライナー」が復活するようなことがあれば別ですが現時点でそのような気配はありません。ただし、「サンライナー」はワンマン運転でしたので指定席の管理が難しいように思います。
まとめ
岡山地区への「うれしート」導入について検討してみましたが現時点では難しいようです。山陽本線で車掌常務の「サンライナー」が設定されない限り可能性はないと思います。とはいえ可能性はゼロではないので来年のダイヤ改正に期待して経緯を見守りたいと思います。