2025年8月6日にJR西日本から2024年度の輸送密度が発表されました。そこで、今回は岡山駅を発着する路線のうち山陽本線と伯備線について数値を見てみたいと思います。全体的には、増加傾向となっていますが減少している路線もあります。コロナ前の数値は、こちらについても2018年に西日本豪雨があったため数値が減っているので2019年を使っています。
JR西日本ホームページ
各路線の推移
本四備讃線(児島方面)
茶屋町~児島 | |
2019(コロナ前) | 27,732 |
2020(コロナ中) | 15,279 |
2023 | 25,244 |
2024 | 25,519 |
本四備讃線は、2024年度は、コロナ前より1割弱の減でしたが2023年度よりは数値が上がっています。ただし、大半が四国へのインバウンドによる特急列車とマリンライナーによるものと考えられます。そのこともあり、普通列車は、3両でもワンマン運転になったと考えられます。
今後については、インバウンドの大きな現象がない限り現状維持ではないかと考えられます。
宇野線(茶屋町・宇野方面)
岡山~茶屋町 | 茶屋町~宇野 | |
2019(コロナ前) | 41,522 | 4,089 |
2020(コロナ中) | 25,804 | 3,173 |
2023 | 34,591 | 3,816 |
2024 | 38,269 | 3,879 |
- 岡山駅~茶屋町駅
コロナ前までは、回復していませんが四国への特急列車および沿線の人口増加によって1割以上数値を伸ばしています。ここについては、インバウンドの落ち込みがない限り大きな問題はないと思います。
ダイヤ的には、変更はないと思いますが、朝・夕方の列車の混雑がひどいので増発・増車が好ましい区間ではあります。単線のため増発は難しいと思いますので7両を9両に戻すのはどうでしょうか。
- 茶屋町駅~宇野駅
ローカル区間にあたる部分ですが、わずかながら利用者が増えています。今年度のダイヤ改正で2往復の期間限定の増発が行われていますので来年度の数値に期待したと思います。
今後のダイヤについては、2往復の臨時増発を3か月ごとに延期して続けていくのではないかと思われます。
赤穂線(西大寺・播州赤穂方面)
東岡山~長船 | 長船~播州赤穂 | |
2019(コロナ前) | 10,771 | 2,178 |
2020(コロナ中) | 8,871 | 1,677 |
2023 | 9,463 | 1,746 |
2024 | 9,366 | 1,687 |
東岡山駅~長船駅間は、コロナ前から数字があまり戻っておら沿線人口が増加しているにも関わらずあまり伸びていない区間です。この傾向が止まらなければ将来的には苦しいことになっていくのではないでしょうか。一方の、長船駅~播州赤穂駅間は2024年の数値が2020年のコロナ下の数値とほぼ同じになっており鉄道離れが進んでいる区間となっています。
今後のダイヤ改正では、227系(Urara)の追加投入による減車、列車本数の削減が懸念される状況になっています。
津山線(津山方面)
岡山~津山 | |
2019(コロナ前) | 3,588 |
2020(コロナ後) | 2,626 |
2023 | 3,052 |
2024 | 3,310 |
津山線は、観光列車等の取り組みもあり、コロナ前の数値にあと一歩のところまで利用者数が回復しています。また、沿線の人口減少にも関わらす昨年度から1割数値が伸びており乗客数増加への取り組みの効果が出ている路線となっています。津山に近い区間については、厳しい状況ですが全体的にうまくいっていると思います。
ダイヤ的には、観光列車の取り組みによる利用者数増が大きいため、普通・快速列車の増発はなくこのままでいくのではないでしょうか。なお、4両転入してきたキハ120形の動向については気になるところです。
吉備線(総社方面)
岡山~総社 | |
2019(コロナ前) | 5,941 |
2020(コロナ中) | 4,743 |
2023 | 5,477 |
2024 | 5,738 |
吉備線も、コロナ前の数字にほぼ戻っています。沿線の人口上昇に加え一般客・学生の積極的な利用が功を奏しているのではないでしょうか。しばらくの間は、6,000弱の数値をキープしていくと思います。
ダイヤ的には、LRT化の問題の決着がつかない限り大きな変更はないと思います。昼前の1時間に1本の時間帯は、本来ですと増発が望ましいところですが将来が分からないとJR西日本も投資はできないといったところでしょうか。
山陽本線と伯備線はこちらになります。
まとめ
昨日、見なかった路線について見てみました。今回の路線の中では、赤穂線について少し不安なところがありますが、他の路線については健闘しているように私には写りました。