2023年の水害により不通となっている美祢線ですが、山口県のホームページによると最終的にバス転換で決着しそうです。一時期、専用道を設けて所要時間を短縮する話も聞こえてきましたが、費用対効果を考えた上で効果的ではないとの判断になりそうです。なお、本数にについては鉄道時代の1.5倍に増便されるようです。
山口県ホームページ
美祢線の現状とBRT転換の方向
- 2023年の豪雨災害で美祢線(厚狭~長門市間)は甚大な被災を受け、鉄道としての全線復旧は困難と判断されています。
- 沿線自治体・JR西日本は「鉄道復旧」ではなく、BRT(バス高速輸送システム)を中心とした公共交通計画を策定中です。
この流れは、鉄道としての合理性を見直し、より柔軟な公共交通体系を模索する動きと一致しています。
「バス専用道」は費用対効果が低いという評価
専用道の費用と効果の問題
複数の報道によれば、バス専用道の整備について次のような試算が示されています:
- 事業費が数十億~100億円規模に膨らむ可能性(区間によっては数十億円単位)。
- 一方で所要時間の短縮効果はわずか1〜2分程度とされ、費用対効果としては低いと評価されています。
自治体側が「慎重な検討」を求めている背景には、巨額投資を正当化するだけの恩恵が見えにくいという現実があります。
バス専用道を設けない選択肢の提案
費用対効果が低いことから、次のような代替策が検討されています:
PTPS(公共車両優先システム)
- 交差点信号の優先制御などを導入することで、数千万円程度の投資で数分の時間短縮効果を狙う案。
- 専用道よりもコスト効率が高いと評価されています。
快速ルート設定
- 現在の代行バスでも快速便ルート(国道などを通る)で鉄道に近い所要時間が可能という議論もあり、これが実行されれば専用道ほどの投資は不要です。
バス転換後の将来展望
実態としては「路線バスに近いBRT」
- 現状の方向性では、バス専用道が限定的・あるいは無しでも、一般道を主体に走るBRTとなる可能性が高く、鉄道から路線バスへの転換に近い形になるという評価があります。
利用者ニーズの対応
- 過去の実証運行や住民意見では、増便や快速便の需要が高いという声もあり、BRT導入後の運行設計次第で利便性向上の余地もあります。
サービスの質と維持
- 鉄道と比較すると、BRTは一般に輸送力・定時性で不利になりがちですが、合理的なルート整備やシステム導入でできるだけ利便性を確保する方向が議論されています。
費用対効果の評価まとめ
| 観点 | 評価 |
|---|---|
| バス専用道整備コスト | 非常に高い |
| 所要時間短縮 | 限定的(1〜2分程度) |
| 定時性向上 | 条件・システム次第 |
| BRTとしてのメリット | 一般道+PTPSで効果を狙う案が有力 |
総じて、「専用道を整備するほどの効果があるか?」という点では疑問が強く、費用対効果の面で慎重な判断が求められている状態です。
まとめ
- 岡山近郊でもローカル路線の存廃・公共交通再構築が話題になるケースが増えていますが、美祢線のBRT化は「現実的なコストと利便性」のバランスをどう取るかという典型例です。
- バス専用道のようなハード整備よりも、運行本数・ルート工夫・スマートなシステム導入などで利用者にとって使いやすい公共交通を目指す議論が今後の鍵になるでしょう。

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