東京都交通局が発注する都営地下鉄などの軌道保守工事の入札をめぐり、工事会社6社が談合を繰り返していたとして、公正取引委員会が独占禁止法違反を認定する方針を固めたと報じられました。
今回の6社には、JR東日本の関係会社である東鉄工業や、JR九州グループの三軌建設などが含まれています。
さらに、6社のうち東鉄工業など2社は、北海道新幹線の札幌延伸工事をめぐる談合疑惑でも公正取引委員会の立ち入り検査を受けています。
今回は、都営地下鉄の保守工事をめぐる問題と、北海道新幹線の延伸工事との関係を整理します。
都営地下鉄の保守・補修、工事6社が「談合」繰り返す…公取委が認定へ・都交通局職員の関与も調査
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都営地下鉄などの保守工事で6社の談合を認定する方針
2026年10月13日の報道によると、公正取引委員会は、東京都交通局が発注する都営地下鉄などの軌道保守工事の入札で談合を繰り返したとして、工事会社6社の独占禁止法違反を認定する方針を固めました。
対象となるのは、東鉄工業、坪井工業、早川建設、東急軌道工業、日信工業、三軌建設の6社です。
問題となった工事は、都営浅草線・三田線・新宿線・大江戸線の地下鉄4路線に加え、東京さくらトラム(都電荒川線)と日暮里・舎人ライナーの保守工事です。
報道によると、各社は入札前に受注予定の会社を調整し、路線ごとに受注を分け合うような形で競争を制限していたとされています。
公正取引委員会は、6社のうち5社に排除措置命令と合計約5億円の課徴金納付命令を出す方針です。一方、調査前に違反を自主申告した東急軌道工業については、課徴金減免制度の適用により、処分を免れる見通しと報じられています。
なお、現時点では処分案に関する意見聴取の段階であり、正式な命令が確定したわけではありません。
北海道新幹線の札幌延伸工事でも談合疑惑
今回の報道でもう一つ気になるのが、北海道新幹線の札幌延伸工事との関係です。
当ブログでは2026年5月、北海道新幹線の新函館北斗~札幌間で進められている軌道工事の入札をめぐり、公正取引委員会が談合の疑いで関係先への立ち入り検査を行ったことを取り上げました。
今回の都営地下鉄の保守工事で名前が挙がった6社のうち、東鉄工業・三軌建設の2社は、この北海道新幹線の延伸工事をめぐる調査でも立ち入り検査の対象となっています。
ただし、これは別々の工事発注をめぐる案件です。都営地下鉄の保守工事で独占禁止法違反の認定方針が示されたことだけで、北海道新幹線の工事でも談合があったと確定したわけではありません。北海道新幹線の案件についても、今後の調査結果を確認する必要があります。
鉄道の安全を支える工事だからこそ
鉄道のレールや分岐器などの保守・交換工事は、安全な列車運行を支えるために欠かせないものです。
こうした工事には専門的な技術や経験が必要で、鉄道事業者と関係の深い建設会社が各地の工事を担うこともあります。
一方、公共性の高い鉄道工事であっても、入札で適切な競争が行われなければ、発注者が価格や施工内容を比較し、よりよい条件で工事を発注する機会が損なわれかねません。
今回の問題では、工事会社だけでなく、発注元である東京都交通局についても関与の有無が調査されていると報じられています。発注側を含め、どのような経緯で入札が行われていたのか、事実関係の解明が求められます。
まとめ
都営地下鉄などの保守工事をめぐり、工事会社6社の独占禁止法違反を認定する方針が報じられました。そのうち東鉄工業など2社は、北海道新幹線の札幌延伸工事をめぐる談合疑惑でも調査対象となっています。
それぞれの案件については、今後の正式な処分や調査結果を確認する必要があります。
鉄道の安全を支える工事だからこそ、適正な入札と透明性のある発注が行われることを期待したいところです。


