北九州市1日無料乗車券を2日分配布、「my route」アプリ限定に感じる“壁”
北九州市でちょっと気になる取り組みが発表されました。
北九州市内のバスなどが利用できる「1日無料乗車券」を2日分配布するというものですが、条件をよく見ると引っかかる一文があります。
配布は「my route」アプリ限定
便利さの裏で、「あれ?」と感じた人も多いのではないでしょうか。
どんな乗車券なのか整理してみる
今回配布されるのは、北九州市内の対象交通機関で使える1日無料乗車券を2日分。
一方で注意点もはっきりしています。
- JR路線は利用不可
- 紙のきっぷはなし
- スマートフォン向け「my route」アプリでの配布・利用
つまり、駅や営業所で受け取れるものではなく、完全デジタル型のフリー乗車券です。
JR九州は対象外、都市交通向けの施策
今回の乗車券で使えない代表例が JR九州。
これは「鉄道を排除している」というより、都市内交通(路線バスなど)を中心に利用促進したい施策と考えるのが自然でしょう。
観光や買い物、通院など、
「ちょっと街を移動する」需要を後押しする狙いが見えてきます。
問題は「スマートフォンが前提」なこと
ここで浮かぶのが今回のタイトルにもある疑問です。
スマートフォンがない人はどうなるの?
結論から言うと、
→スマートフォンがなければ利用できません。
- アプリのインストールが必須
- チケットの取得・表示・利用開始もすべてスマホ操作
- スマホ未所持の人は対象外
特に高齢者層や、あえてスマホを持たない人にとっては、
「無料だけど使えない」施策になってしまいます。
北九州市では、「公共交通無料デー」としてJR九州以外の交通機関を無料にする取り組みを年3回行っています(2026年は、9月3日(日)・10月8日(日)・11月5日(日)の3日間)。こちらは、市民以外でも利用できますし、スマートフォンは必要ありません(他の都市で行っているような降車時に運賃を受け取らない方法での対応)。
デジタル化が進む一方で置き去りになる人も
近年、全国で増えているアプリ限定・QR乗車券・デジタルフリーパス。
運営側にとっては、
- 印刷コスト削減
- 利用データの収集
- 不正利用防止
といったメリットがあります。
ただその反面、
「スマホを持っていることが前提条件」
という、見えにくいハードルが生まれているのも事実です。
「無料」だけど誰でも平等ではない?
今回の北九州市の施策も、
- スマホを持っている人 → 便利でお得
- 持っていない人 → 最初から参加不可
と、利用者がはっきり分かれてしまいます。
「公共交通の利用促進」という目的を考えると、
紙の引換券や窓口対応があってもよかったのでは……
と感じるのは、鉄道ファンだけではないはずです。
まとめ
デジタル化そのものは時代の流れで、否定はできません。
ただ、公共交通のキャンペーンは“誰が使えるのか”まで考えてほしい。特に鉄道会社が利用者に対して行うサービスではなく行政の施策として行うのであれば特に・・・。
そんな思いが残る今回の1日無料乗車券です。
お得な制度ほど、
「知っている人」「使える人」だけのものにならないように。
今後の展開に期待したいところですね。

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