東京と山陰・四国を結ぶ日本唯一の定期寝台特急285系「サンライズ出雲・瀬戸」。
個室中心で気軽に乗れる寝台列車として人気が高く、週末や繁忙期には指定券の確保も難しい列車です。
そんなサンライズで、いま静かに、しかし確実に利用者を悩ませているのが
「シャワー券(シャワーカード)」をめぐる問題です。
サンライズのシャワー券とは
サンライズ号には車内にシャワールームが設けられており、
利用には車内の自動販売機で購入する「シャワー券」が必要です。
- 価格は330円
- 1枚で約6分間使用可能
- 販売枚数は1編成あたり限られている
この「枚数限定」という点が、今回の問題の出発点になっています。
発車後すぐ完売? 買えない利用者が続出
最近、SNSやブログなどで目立つのが
「乗車した時点ですでにシャワー券が完売していた」
という報告です。
本来であれば、長距離移動の途中で汗を流したい、
翌朝をさっぱり迎えたいという乗客のための設備ですが、
一部の利用者が複数枚をまとめて購入することで、
他の乗客が一切買えないケースが出ています。
転売の存在が問題をさらに複雑に
さらに深刻なのが、シャワー券の転売です。
- フリマアプリなどで定価を大きく上回る価格で出品
- 日付指定がないため転売しやすい
- 「記念」「コレクション」として扱われることも
本来は「その列車に乗った人が、その場で使う」ためのものが、
金銭目的の対象になってしまっている現状があります。
シャワー券があっても使えない?“お湯不足”という現実
もうひとつ見落とされがちなのが、
シャワー設備そのものの制約です。
サンライズのシャワーは、お湯のタンク容量が限られており、
そのため販売枚数自体が少なく設定されています。
つまり、
- シャワー券を多くの人が使えば
- 途中でお湯がなくなる可能性がある
という構造です。
実際に「シャワー券を持っていたのに、お湯切れで使えなかった」という声もあり、
これは利用者にとって非常につらい体験です。
なぜ対策が難しいのか
この問題が簡単に解決しない理由も見えてきます。
- 自動販売機方式のため購入制限がかけにくい
- 車掌が購入管理する運用ではない(以前は車両から購入)
- 利用者の善意に依存している部分が大きい
寝台列車という“非日常の旅”を支えるサービスだからこそ、
性善説で成り立ってきた面があり、
それが今の時代に合わなくなってきているのかもしれません。
利用者として感じること
サンライズは「移動手段」であると同時に、
旅そのものを楽しむ列車です。
シャワーを浴びられるかどうかは命に関わる話ではありませんが、
それでも
「使いたい人が公平に使えない」
「マナー違反で楽しみが削られる」
という状況は、やはり残念です。
今後に期待したいこと
個人的には、
- 1人1枚の購入制限
- 利用時間帯の分散
- 転売防止の仕組み(購入当日のみ使用可能に変更)
など、何らかの改善が検討されてもよい時期に来ていると感じます。
サンライズ出雲・瀬戸が、これからも
「また乗りたい列車」であり続けるために、
小さなサービスだからこそ、大切にしてほしい部分です。

