熊本県内の路線バスや熊本市電などで利用されている「くまモンのICカード」が、2027年3月から順次、新しいサービスへ移行することになりました。
肥後銀行が2026年8月31日に発表したもので、2015年から提供されてきた「くまモンのICカード」は、2027年9月30日をもってチャージや交通・商業施設での利用を終了する予定です。
今後は、スマートフォン決済アプリ「くまモン!Pay」をはじめ、新しい共通定期券や「新おでかけIC」などへ、それぞれの機能が引き継がれることになります。
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「くまモンのICカード」が2027年から段階的に終了
「くまモンのICカード」は、熊本県内の公共交通機関を中心に利用できる地域限定型のICカードです。
2015年にサービスが始まり、バスや電車などの交通利用だけでなく、地域のお店での買い物、定期券、高齢者や障がい者の外出支援などにも利用されてきました。
しかし、サービス開始から11年が経過する中で、スマートフォン決済や国際ブランドのタッチ決済など、キャッシュレス決済を取り巻く環境が大きく変化。
肥後銀行では2025年6月から「くまモン!Pay」の取り扱いを開始しており、今回、「くまモンのICカード」が担ってきた機能を新しいサービスへ発展的に引き継ぐことになりました。
重要なのは、2027年3月ですぐに「くまモンのICカード」が使えなくなるわけではないという点です。
一般向けの新規販売は2027年3月31日まで続けられ、その後も一定期間は利用できます。
「くまモンのICカード」へのチャージや交通・商業施設での利用は、2027年9月30日まで可能となる予定です。
交通利用は「くまモン!Pay」のVisaタッチ決済などへ
今回の移行で特に気になるのが、これまで「くまモンのICカード」を使っていた公共交通機関での支払いです。
現在の「くまモンのICカード」では、カードにチャージした残高を使ってバスや電車などに乗車できます。
この機能については、今後「くまモン!Pay」のVisaタッチ決済などを利用する形へ移行する予定です。
「くまモン!Pay」はVisaのタッチ決済に対応しており、対応する公共交通機関ではスマートフォンをタッチして利用できます。
つまり、これまでのようにICカードを改札機や読み取り機にタッチする方式から、スマートフォンなどを利用したタッチ決済へ移行していくことになります。
ただし、具体的な利用開始時期や対象となる交通機関、利用条件などについては、今後、各交通事業者から案内される予定です。
定期券は「新共通定期券」へ
「くまモンのICカード」で提供されている定期券についても、新しい仕組みへ移行します。
2027年4月には、交通事業者が「新共通定期券」の導入を予定しており、現在のICカードを利用した定期券は、この新しいサービスへの移行が予定されています。
また、2027年4月以降も、新共通定期券への円滑な移行を目的として、交通事業者の窓口で一定期間「くまモンのICカード」を取り扱う予定です。
定期券を「くまモンのICカード」で利用している人については、通常のチャージ残高を利用している人とは移行方法が異なる可能性があるため、今後発表される交通事業者からの案内を確認する必要があります。
熊本市の「おでかけICカード」も新サービスへ
「くまモンのICカード」を利用しているのは、一般の交通利用者だけではありません。
熊本市が提供している「おでかけICカード」についても、2027年4月に導入予定の「新おでかけIC」へ移行する予定です。
こちらについても、「くまモン!Pay」を含む国際ブランドのタッチ決済に対応した媒体を活用する方向で検討が進められています。
ただし、対象となる媒体や利用条件、申し込み方法などは今後変更される可能性があるため、熊本市からの発表にも注目したいところです。
チャージ残高は「くまモン!Pay」へ移行可能に
現在「くまモンのICカード」に残高をチャージしている人にとって、気になるのが残高の取り扱いです。
肥後銀行によると、2026年11月から「くまモン!Pay」へ残高を移行できるサービスを開始する予定です。
このサービスでは、窓口へ出向かなくても、「くまモンのICカード」の解約と残高の「くまモン!Pay」への移行をまとめて手続きできるようになる予定です。
具体的な移行方法や対象となるカードなどについては、サービス開始までに改めて案内されます。
なお、「くまモン!Pay」への残高移行を希望しない場合には、所定の方法による解約・払い戻しも用意されます。
2027年12月以降には、肥後銀行の営業店で解約・払い戻しの手続きができる体制も整備される予定です。
スマートフォンを利用していない人についても、VisaプリペイドカードなどのWeb申し込みを営業店でサポートする体制が予定されています。
「くまモンのICカード」今後のスケジュール
今回発表された今後の主なスケジュールをまとめると、次のようになります。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月予定 | 「くまモンのICカード」から「くまモン!Pay」への残高移行サービス開始 |
| 2027年3月31日 | 一般向け「くまモンのICカード」の新規販売が終了 |
| 2027年4月 | 新共通定期券・新おでかけIC導入予定 |
| 2027年9月30日 | 「くまモンのICカード」のチャージ・交通・商業利用が終了 |
| 2027年12月15日~ | 営業店での解約・払い戻し受付開始予定 |
なお、定期券などについては2027年4月以降も移行のため一定期間、「くまモンのICカード」が取り扱われる予定です。
熊本の交通決済が大きく変わることに
今回の発表は、単に一枚のICカードが終了するというだけではありません。
「くまモンのICカード」がこれまで担ってきた交通・買い物・定期券などの機能を、それぞれ新しいサービスへ移行することで、熊本県内のキャッシュレス決済そのものを大きく変えていく動きとなっています。
熊本市電でも定期券のデジタル化が進んでおり、2026年9月30日には定期券継続機の利用が終了します。
特に公共交通では、ICカードにチャージした残高を使う従来方式から、Visaなどの国際ブランドによるタッチ決済へ移行する流れが進んでいます。
「くまモン!Pay」は交通利用だけでなく、地域のお店でのQR決済やデジタル商品券、個人間送金など、ICカードよりも幅広いサービスを目指しています。
「くまモンのICカード」を現在利用している人は、2027年9月30日までは引き続き利用できますが、今後は残高の移行方法や交通機関ごとの新しい利用方法などを確認しておく必要があります。
2026年11月から予定されている残高移行サービスを含め、今後、肥後銀行や各交通事業者、熊本市から具体的な案内が発表されるものと思われます。
熊本を訪れる旅行者にとっても、これまで利用できていた「くまモンのICカード」の扱いが変わることになるため、2027年に熊本のバスや路面電車などを利用する際には、最新の決済方法を確認しておきたいところです。


