JR西日本と南海電鉄などは、デジタルきっぷ「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」を2026年10月1日からリニューアルします。
今回のリニューアルでは、JR線のフリーエリアにきのくに線(紀勢本線)の和歌山~海南間が加わるほか、有効期間がこれまでの1日間から2日間に延長されます。
一方で、従来のきっぷとは利用方法が変わり、和歌山エリアからの利用はできなくなります。
「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」を
JR西日本ホームページ
リニューアルして発売します!
「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」が10月1日にリニューアル
「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」は、大阪方面と和歌山エリアを南海電鉄・JR線で移動し、さらに和歌山バスも利用できるデジタルきっぷです。
2026年10月1日からリニューアルされ、価格はこれまでと同じ大人3,600円です。
新旧の「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」の主な内容は次の通りです。
| 項目 | 9月30日まで | 10月1日から |
| 価格 | 3,600円(こども用はなし) | 3,600円(こども用はなし) |
| 有効期間 | 1日 | 連続する2日間 |
| JRフリーエリア | JR京都線(新大阪~大阪) 大阪環状線(大阪~天王寺 西九条経由のみ) JR難波駅 阪和線(天王寺~和歌山) 関西空港線(日根野~関西空港) 紀勢本線(和歌山市~和歌山) | JR京都線(新大阪~大阪) 大阪環状線(大阪~天王寺 西九条経由のみ) JR難波駅 阪和線(天王寺~和歌山) 関西空港線(日根野~関西空港) 紀勢本線(和歌山市~海南) |
| 南海フリーエリア | 南海本線(難波~和歌山市) 空港線(泉佐野~関西空港) 加太線(紀ノ川~加太) | 南海本線(難波~和歌山市) 空港線(泉佐野~関西空港) 加太線(紀ノ川~加太) |
| 利用開始エリア | フリーエリアと同じ | JR:日根野駅より北のエリア 南海:泉佐野より北のエリア JR・南海ともりんくうタウン・関西空港を含む |
| 和歌山バス | 1日間 | 2日間のうち1日 |
| 発売方法 | KANSAI MaaS | KANSAI MaaS |
| 利用期間 | 2026年4月1日~2026年9月30日 | 2026年10月1日~2027年3月31日 |
※詳細な利用条件や対象列車などは購入前に公式サイトで確認する必要があります。
きのくに線の和歌山~海南間がフリーエリアに
alt="きのくに線の主力車両227系1000番台" class="wp-image-16822"/>今回のリニューアルで、JR線のフリーエリアにきのくに線の和歌山~海南間が追加されます。
これまでのきっぷと比べると、和歌山駅から海南方面へ足を延ばせるようになるのが大きな変更点です。
例えば和歌山エリアを訪れる際に、和歌山市内だけでなく海南方面まで移動して観光するという使い方もできます。
「和歌山へ行って終わり」ではなく、2日間を使って和歌山県北部を周遊するきっぷという性格が強くなった印象です。
有効期間は1日間から2日間へ
もう一つの大きな変更が、有効期間です。
これまでは1日間でしたが、リニューアル後は連続する2日間利用できるようになります。
和歌山を1日だけ訪れるのではなく、1泊して翌日も鉄道やバスを利用する旅行では使いやすくなりそうです。
また、和歌山バスについては2日間のうち1日利用できる設定となっています。
鉄道とバスを組み合わせて、和歌山市内や周辺を移動することもできます。
一方で「和歌山側からの利用」はできなくなる
今回のリニューアルで注意したいのが、単純に利用範囲が広がるだけではないことです。
これまでの「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」は、名称の通り大阪方面と和歌山方面の移動を想定した「2way」のきっぷでした。
しかし、2026年10月1日からのリニューアル後は、和歌山エリアから大阪方面へ向かう利用はできなくなります。
JR西日本の開始可能エリアは、日根野以北とりんくうタウン・関西空港、南海は泉佐野以北とりんくうタウン・関西空港となっています。
そのため、これまで利用していた人は「2日間になった」「海南まで行けるようになった」という変更だけでなく、利用できる方向にも変更があることに注意が必要です。
「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」という名称はそのままですが、今回のリニューアルで「2way」の意味合いも変わります。
これまでのきっぷは、リニューアル前は、大阪方面→和歌山方面・和歌山方面→大阪方面という意味での「2way」でしたが、リニューアル後は大阪方面→和歌山方面・関西空港→和歌山方面の意味での「2way」に変わったように感じます。
なお、関西空港から大阪方面へ移動するだけなら、通常の乗車券・運賃の方が安く、「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」を利用するメリットは大きくありません。
- JR利用:関西空港~大阪:片道1,180円(往復2,360円)
- 南海利用:関西空港~梅田(難波で地下鉄御堂筋線に乗り換え):片道1,210円(往復2,420円)
今回のリニューアルでは、関西空港を出発地として和歌山へ向かい、和歌山~海南間を含めて2日間周遊する旅行で活用してもらう方向に、商品性が変化したと考えられます。
今回のリニューアルは関西空港から和歌山方面へ向かう需要を意識したリニューアルとみられます。
一方、従来可能だった和歌山エリアから大阪方面へ向かう利用はできなくなります。
デジタルきっぷとして発売
「ONE KANSAI 和歌山2wayパス」は、駅の窓口などで購入する紙のフリーきっぷではありません。
リニューアル後もKANSAI MaaSで発売されます。
スマートフォンにきっぷを表示して利用するデジタルきっぷとなっているため、利用する場合は事前にスマートフォンの準備も必要です。
JR線ではQRコード対応改札機を利用するほか、駅によっては駅係員にデジタルきっぷを提示して利用する場合があります。
和歌山バスを利用する場合は、対象の窓口でデジタルきっぷを提示して、バスの1日フリー乗車券に引き換える方式です。
2日間になったことで和歌山観光には使いやすくなりそう
今回のリニューアルで特に変わったのは、和歌山~海南間の追加と有効期間の2日間への延長です。
3,600円という価格は変わりませんが、1日間では時間的に難しかった場所まで足を延ばし、1泊して翌日も利用するという旅行には使いやすくなりそうです。
一方で、従来のように和歌山エリアから大阪方面へ移動する目的で利用していた人にとっては、利用方法が変わることになります。
「お得になったきっぷ」というだけではなく、フリーエリアが広がった一方で、利用できる方向には変更があったというのが今回のリニューアルのポイントではないでしょうか。
2026年10月1日以降に大阪方面から和歌山へ出かける予定がある人は、2日間の旅行と組み合わせて利用を検討してみてもよさそうです。

