JR西日本岡山支社は10月1日の記者会見で、今回の事案を受けてダイヤを修正したことを明らかにしました。
JR西日本によると、列車の遅れに備えてダイヤには余裕を持たせていましたが、その余裕が大きすぎる区間では、通常の運転でも予定時刻より早く到着してしまう可能性があったとのことです。
岡山支社長は、余裕がありすぎる箇所を見直し、「むやみやたらに余裕時分を付けるというのではなく、適正レベルに抑えていく」と説明しています。
また、運転士に対して予定時刻どおりに運転するよう周知するとともに、ダイヤそのものについても修正は済んでいるとしています。
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「3分前に退避」だったからこそ、3分の早着は大きな意味を持つ
今回の事案を改めて考えると、作業員側では列車の到着時刻から3分前にアラームが鳴るようタイマーを設定していました。
つまり、予定時刻から逆算して安全を確保する方法を取っていたわけです。
ところが、実際には列車が予定より約3分早く現場付近に到着しました。
数字だけを見ると「3分の早着」ですが、作業員側の安全対策も「3分前」を基準としていたため、単なる列車の早着以上の意味を持つことになります。
今回は近くの踏切が鳴動したことで作業員が列車の接近に気付き、線路から退避できました。作業員が退避してから列車が通過するまでの時間は約1分でした。
もし踏切の鳴動に気付かなかった場合や、別の条件が重なっていた場合には、重大な事故につながっていた可能性もあります。
一方で、JR西日本は今回の事案について、列車が通過したのは作業員の待避完了から1分後であり、「安全上のリスクはなかった」と説明しています。そのうえで今回の事案を厳粛に受け止め、対策を進めています。
「遅れに備えた余裕」が安全上の課題になることも
鉄道のダイヤには、途中で多少の遅れが発生しても列車を運転しやすくするため、ある程度の余裕が設けられています。
今回の事案では、その余裕が大きかったため、通常の運転でも列車が予定時刻より早く到着する可能性があったことが明らかになりました。
もちろん、列車を定時より早く運転すること自体を目的にしたものではありません。
しかし、線路内で作業する側がダイヤを安全確保の基準としている場合には、「予定時刻より早く列車が来ることがある」という前提も重要になります。
今回の事案を受け、JR西日本がダイヤの余裕を見直したことは、単に運転時刻を調整したというだけではなく、列車を運行する側と線路内で作業する側の安全確保をどう両立するのかという観点からも意味のある対応だと思います。
今回、作業員にけががなかったことは何よりでした。
そして、近くの踏切の警報音によって列車の接近に気付くことができました。
一方で、列車の接近を知らせるGPSを利用した装置が現場の電波状況によって使えなかったことも含め、複数の条件が重なった事案だったことも忘れてはいけないでしょう。
ダイヤの修正だけでなく、こうした現場環境を含めて、今後どのように安全対策が改善されていくのかにも注目したいところです。


