高松琴平電気鉄道(ことでん)は、2026年10月1日から、原則として紙のきっぷを廃止し、スマートフォンを利用したデジタルきっぷを中心とした乗車方法へ変更します。
今回の変更で特に注意したいのが、スマートフォンで購入するデジタルきっぷは「どこからでも事前に購入できる」という仕組みではないことです。
乗車する駅に設置されたQRコードからアクセスし、その駅から乗車するきっぷを購入する方式となります。
駅に着いてからスマートフォンできっぷを購入するという、新しい乗車スタイルがことでんで始まります。
なお、デジタルきっぷは9月1日から導入される予定となっています。
【全国初】券売機廃止とデジタル化を一体に推進。高松琴平電気鉄道がレシップの
ことでんホームページ
WEBアプリ「QUICK TRIP Ticket」を活用し、「ことでんデジタル券売機」を導入
10月1日から原則として紙のきっぷを廃止
ことでんでは、2026年10月1日から、現在販売している紙の普通乗車券などを原則として廃止します。
背景には、駅に設置している券売機の老朽化や、券売機を維持・管理するためのコストがあります。
特に無人駅では、紙のきっぷを販売するための券売機を維持することが負担となります。
そこで、物理的な券売機を減らし、スマートフォンを利用してWeb上できっぷを購入できる仕組みへ移行します。
ことでんによると、この方式は、無人駅の物理券売機を廃止し、専用アプリを必要としないWebチケットへ移行する取り組みとして全国初となります。
今回の変更によって、駅の券売機を維持するためのコスト削減だけでなく、利用者にとってもスマートフォンからきっぷを購入できるメリットがあります。
なお、現在発売されている紙の企画乗車券やお得なきっぷについて、2026年10月1日以降の取り扱いは、今回の発表では明らかにされていません。今後、発売方法やデジタル化などについて追加発表があるのか注目されます。
ことでんは2026年10月1日に運賃改定を行います
ことでんでは10月1日から、きっぷの購入方法だけでなく、運賃や乗車制度についても変更が予定されています。
2026年10月1日からは運賃改定に加えて、途中下車制度の廃止や志度線の特定運賃の廃止も実施されます。これらについては以前の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
スマホで購入できるのは「乗車駅から」のきっぷ
今回のデジタルきっぷで、利用者が特に注意しておきたいポイントがあります。
それは、スマートフォンで購入できるのは、乗車する駅からのきっぷに限られるということです。
デジタルきっぷを利用する場合は、乗車駅に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取ります。
そのQRコードからWebサイトへアクセスし、乗車する駅を起点としたきっぷを購入します。
つまり、自宅にいるときにスマートフォンから「明日、瓦町駅から琴電琴平駅まで乗る」というように、あらかじめ購入しておくことはできません。
乗車する駅まで行ってからスマートフォンできっぷを購入するという仕組みです。
一般的なデジタル乗車券では、旅行前に購入しておき、当日はそのまま利用するケースも多いため、ことでんの方式は少し特徴的です。
特に、初めて利用する人や観光客は「スマホできっぷを買えるから事前に購入しておこう」と考える可能性があるため、この点は事前に知っておいた方がよさそうです。
一方で、イベント開催時など駅に利用者が集中する場合には、駅到着後にスマートフォンで一斉にきっぷを購入することになるため、混雑対策という面では課題もありそうです。
専用アプリは不要
デジタルきっぷの利用にあたって、専用アプリをダウンロードする必要はありません。
スマートフォンで駅のQRコードを読み取り、Web上で購入する方式となっています。
そのため、普段からスマートフォンを利用している人であれば、比較的簡単に利用できそうです。
また、デジタルきっぷを利用するために、専用アプリをインストールしておかなければならないという負担がないのも特徴です。
一方で、駅に到着してからスマートフォンで購入する必要があるため、スマートフォンの充電切れや通信環境などには注意しておきたいところです。
スマートフォンを持っていない人はどうなる?
紙のきっぷが原則廃止されると聞くと、「スマートフォンを持っていない人はことでんに乗れなくなるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、今回の変更によってスマートフォンを持っていない利用者が利用できなくなるわけではありません。
ことでんでは、スマートフォンを持っていない人などについては、従来と同様の方法で乗車できるとしています。
そのため、今回の変更は「スマートフォンを持っている人しかことでんを利用できなくなる」というものではありません。
ただし、今後はスマートフォンを利用した乗車方法が基本となるため、利用者側も新しい仕組みに慣れていく必要がありそうです。
一部の主要駅ではこれまでの設備も残る
今回、ことでんの駅から紙のきっぷや物理的な券売機が一斉になくなるわけではありません。
利用者の多い主要駅などについては、従来の設備が残されます。
一方で、それ以外の駅では物理的な券売機を廃止し、デジタルきっぷへの移行を進めます。
ことでんのように駅数が多く、無人駅も抱える地方鉄道にとって、すべての駅に券売機を設置・維持することは大きな負担になります。
スマートフォンを活用することで、こうした設備面の負担を減らしながら、駅でのきっぷ販売を維持する狙いがあると考えられます。
9月1日からデジタルきっぷの運用を開始
ことでんでは、10月1日の本格的な移行に先立ち、2026年9月1日からデジタルきっぷの運用を開始します。
実際にスマートフォンを使ってきっぷを購入する仕組みを先に導入し、10月1日から紙のきっぷを原則廃止する流れです。
利用者にとっては、9月から新しい購入方法を体験できることになります。
ことでんを利用する予定がある人は、10月以降に慌てないよう、9月のうちにデジタルきっぷの購入方法を確認しておくとよさそうです。
まとめ ことでんのきっぷ購入もデジタル化へ
鉄道のきっぷといえば、駅の券売機で紙のきっぷを購入するという方法が長く一般的でした。
しかし、交通系ICカードやQRコード乗車券、スマートフォンを利用したデジタルチケットなどが普及し、鉄道会社でも駅の券売機を減らす動きが広がっています。
今回のことでんの取り組みも、その流れの一つといえそうです。
特に注目したいのは、「スマホできっぷを買える」だけではなく、「乗車する駅で購入する」という仕組みになっていることです。
観光などでことでんを利用する場合には、あらかじめ購入方法を確認しておくことが重要になります。
9月1日からデジタルきっぷの運用が始まり、10月1日からは原則として紙のきっぷが廃止されます。
ことでんを利用する機会がある人は、これまでの「駅の券売機できっぷを買う」というスタイルから、「駅でQRコードを読み取り、スマートフォンできっぷを購入する」という新しい乗車方法へ変わることを覚えておきたいところです。
今後、地方鉄道で同じように券売機の維持コストを抑えるため、デジタルきっぷへ移行する事例が増えていくのかにも注目したいと思います。
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