JR西日本は2026年10月2日、因美線の鳥取駅~智頭駅間で、早朝時間帯の集中工事に伴う列車の運休と代行バスの運行について発表しました。
実施期間は11月3日から12月25日までの53日間です。対象となる列車の利用者は、普段とは異なる移動時間になるため注意が必要です。
今回は、運休の概要と代行バスによる影響について紹介します。
因美線 鳥取駅~智頭駅における
JR西日本ホームページ
早朝時間帯集中工事による代行バス時刻等のお知らせについて
因美線の鳥取~智頭間で早朝の集中工事を実施
今回の工事は、老朽化した線路設備の改良工事を効率的に進めるために実施されます。
JR西日本は、労働人口の減少に伴って線路保守作業員の確保が難しくなりつつあることを背景に、早朝時間帯に集中的な保守工事を行うとしています。
対象となるのは、因美線の鳥取駅~智頭駅間です。
実施期間は次のとおりです。
- 2026年11月3日(火)~11月30日(月)
- 2026年12月1日(火)~12月25日(金)
合計53日間にわたり、工事時間帯の一部列車を運休し、代行バスによる輸送を実施します。
なお、運休する列車や代行バスの時刻は、JR西日本の発表資料で確認できます。
リンク:因美線 鳥取駅~智頭駅における早朝時間帯集中工事による代行バス時刻等のお知らせについて
JR西日本ホームページ
代行バスでは接続する列車の変更・接続列車については考慮されていません
代行バスでは津山駅への到着が遅くなる
今回、利用者にとって気になるのは、代行バスに乗り換えることで、その後の移動時間が変わる点です。
運休となるのは、因美線651D(鳥取5時16分発→智頭5時58分着)です。
651Dは、智頭駅で673D(智頭駅6時17分発→津山駅7時46分着)に接続しています。
今回発表された因美線の代行バスの智頭駅への到着は、673Dが出発した後の6時36分となっています。
そのため、代行バスが運行される期間は、675D(智頭駅8時16分発→津山駅9時25分着)への接続となります。
因美線は鳥取駅から智頭駅を経由して津山駅へ向かう路線です。鳥取~智頭間の列車が運休となる時間帯には、代行バスを利用して智頭駅まで移動することになります。
今回の代行バスを利用すると、津山駅への到着は約1時間40遅くなり9時25分となります。
普段の列車で津山方面へ向かっている人にとっては、通勤・通学や乗り継ぎの予定を見直す必要が出てくるかもしれません。
特に、津山駅から姫新線や津山線などに乗り継ぐ場合は、乗車予定の列車に間に合うかどうか、事前に時刻を確認しておきたいところです。
代行バスは列車への接続を考慮せず
JR西日本は、代行バスについて、交通事情などにより列車への接続を考慮していないと案内しています。また、道路事情によってバスが遅れる場合もあるとしています。
そのため、代行バスの時刻だけでなく、智頭駅やその先で乗り継ぐ列車の時刻も確認しておくことが大切です。
また、代行バスの乗降時にはJRの乗車券類を提示する必要があります。利用方法についても、公式発表を確認しておきましょう。
青春18きっぷの利用期間と重なる点にも注意
今回の代行バス運行で気になるのは、青春18きっぷの利用期間と重なることです。
2026年度冬季の青春18きっぷは、12月11日(金)から2027年1月11日(月・祝)までが利用期間となっています。今回の工事期間のうち、12月11日~25日は青春18きっぷを利用した旅行も考えられる時期です。
青春18きっぷは全国のJR線の普通・快速列車などを利用できるきっぷです。鳥取方面から因美線を経由して津山方面へ向かうルートも、乗り継ぎを考えながら旅程を組む人にとって選択肢の一つになります。
特に、列車の本数が少ない区間を移動する場合は、早朝の列車を利用する人も多いでしょう。
今回、代行バスを利用すると津山駅への到着は9時25分となります。津山方面への列車との接続は考慮されていないため、乗り継ぎを予定している場合は注意が必要です。
もちろん、青春18きっぷの利用者がどの程度いるかは分かりません。また、接続を考慮しない理由についても公表資料からは確認できません。
それでも、日常的な利用だけでなく、長距離を乗り継ぐ旅行者のことを考えると、接続の有無は気になるところです。利用を予定している人は、事前に時刻表を確認しておきましょう。
保線作業員の働き方にも目を向けたい
JR西日本では、保線作業員の確保が難しくなりつつあることを、今回の集中工事の背景として挙げています。
ほかの路線では、土日を工事に伴う運休の対象から外している例もあります。それだけに、今回の因美線では土日を含む53日間という長い期間が設定されている点が気になります。
一方、工事は12月25日までとなっており、年末年始にはかかりません。年末年始は帰省などで鉄道を利用する人が増える時期です。利用者への影響を避ける意味もあるのでしょう。
ただ、保線作業を担う人たちにも家族があり、土日や大型連休、年末年始には休みたいという思いがあるはずです。安全な鉄道運行を維持するため、こうした時期にも最低限の保守作業が必要になることは理解できますが、限られた人員で作業を続けるのであれば、現場で働く人たちの休みをどう確保するかも重要な課題です。
今回の工事日程が、こうした事情をどこまで考慮したものなのかは分かりません。それでも、利用者の利便性だけでなく、鉄道の安全を支える人たちの働き方にも目を向けたいところです。
まとめ
今回の因美線の運休は、老朽化した線路設備を改良するための保守工事に伴うものです。
鉄道の安全な運行を維持するためには、線路設備の点検や改良が欠かせません。一方で、早朝の列車を利用している人にとっては、代行バスへの変更によって移動時間や乗り継ぎに影響が出ます。
11月3日から12月25日までの53日間、鳥取~智頭間を朝の時間帯に利用する予定がある人は、事前に時刻を確認しておきましょう。



