鉄道博物館で10月21日から「顔認証改札機 体験展示」開始 実際に使うかどうか検討するために試してみるのもおすすめです

実証実験中の顔認証専用改札機(上越新幹線 長岡駅) 鉄道博物館

鉄道博物館では2026年10月21日から、顔認証改札機の体験展示を開始します。

今回展示されるのは、JR東日本が上越新幹線の長岡駅で実証実験に使用した改札機です。顔認証によって改札を通過する仕組みを実際に体験できます。

顔認証による改札通過は、今後の鉄道利用のあり方を考えるうえでも気になる技術です。鉄道博物館を訪れた際には、実際に体験して、自分にとって使いやすい仕組みなのか確かめてみるのもおすすめです。

鉄道博物館「顔認証改札機 体験展示」の開始について

鉄道博物館ホームページ

鉄道博物館で顔認証改札機を体験

今回の体験展示は、JR東日本メカトロニクスとパナソニック コネクトの協力によって実施されます。

  • 展示開始日: 2026年10月21日(水)から
  • 設置場所: 鉄道博物館 南館2階「未来ステーション」
  • 体験料金: 無料(別途、鉄道博物館の入館料が必要)

体験する際は、まず顔認証改札機のそばにある端末で顔画像を登録します。その後、顔認証改札機を通過すると、登録した画像と実際に通過する人の顔を比較し、認証結果が映像・照明・音響で表現されます。

なお、体験用に登録した顔画像は体験目的のみに使用され、毎日閉館後に削除されるとのことです。

長岡駅での実証実験に使用された改札機

今回展示される改札機は、2025年11月から2026年3月まで、上越新幹線の長岡駅で実証実験に使用されたものです。

実証実験では、新潟駅・長岡駅間の新幹線定期券を持つ利用者を対象に、顔認証を活用した改札サービスの利便性や実用性が検証されました。

顔認証改札機が実際の駅で使われるようになれば、乗車券やICカードを取り出すことなく改札を通過できるようになる可能性があります。一方で、認証にかかる時間や、混雑時にスムーズに通過できるのかといった点も、実際に利用するうえでは気になるところです。

今回の展示は、実証実験に使用された機器を体験できる貴重な機会となりそうです。

顔認証改札の現在の普及状況

顔認証改札は、すでに実際の鉄道駅でも導入されています。

Osaka Metroでは、2025年3月から顔認証改札サービスを開始し、全134駅のうち130駅に顔認証改札機を設置しています。事前に顔画像を登録し、対象のデジタル乗車券とひも付けることで、乗車券を取り出さずに改札を通過できます。

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夢洲駅の顔認証改札

東武鉄道でも、東武宇都宮線を中心に導入が始まり、東武宇都宮駅や東上線の池袋駅・上板橋駅などにも顔認証改札が広がっています。こちらは生体認証サービス「SAKULaLa」を利用し、顔画像やIC定期券情報などを事前に登録する仕組みです。

また、JR九州は2026年11月から12月にかけて、博多駅で社員を対象とした顔認証改札の実証実験を実施する予定です。既存の自動改札機に顔認証用カメラを設置し、認証精度や処理速度などを検証します。

リンク:博多駅における「顔認証改札」の実証実験実施について~手ぶらで乗車する次世代サービス導入に向けた実証を行います~

このように、顔認証改札は一部の鉄道事業者で実用化され、導入や実証実験が進んでいます。ただし、サービスによって利用条件や顔画像の取り扱いは異なります。

今回、鉄道博物館で体験できるのは、こうした営業サービスとは異なり、Suicaなどの乗車券と連携せずに顔認証の仕組みを試すものです。

実際に顔認証改札を使うかどうかは、便利さだけでなく、個人情報の取り扱いも含めて判断したいところです。まずは体験展示で使い勝手を確かめてみるのもよさそうです。

顔認証改札の先にある、Suicaのセンターサーバー化

顔認証改札は、単にICカードを取り出す手間を省くための技術なのでしょうか。

JR東日本では、Suicaの仕組みそのものを見直す「Suica Renaissance」を進めています。2026年度末には、センターサーバー方式の導入完了に伴い、現在6つに分かれているSuica利用エリアを統合する計画です。

さらに、2030年代初めには新たな改札方式「どこでも改札(仮称)」を導入し、JR東日本の全駅でSuicaを利用できるようにすることを目指しています。

JR東日本は、センターサーバー化によって、将来的には改札機にタッチせずに通過できる「ウォークスルー改札」などの実現も目指しています。

ただし、ウォークスルー改札がすべて顔認証方式になると決まったわけではありません。顔認証のほか、位置情報などを活用した改札方式も構想されています。

こうした流れを考えると、今回の鉄道博物館での体験展示も、改札を通過する方法が今後どのように変わっていくのかを考える機会になりそうです。

便利な仕組みが広がる一方で、利用者の情報をどのように管理するのかという課題もあります。新しい技術の使いやすさだけでなく、個人情報の取り扱いも含めて、今後の動向に注目したいところです。

顔認証改札機は便利? 個人情報の取り扱いも気になるところ

顔認証改札機が普及すれば、乗車券やICカードを取り出すことなく改札を通過できるようになる可能性があります。荷物で手がふさがっているときなどは、便利に感じる人もいるでしょう。

一方で、最近は鉄道会社などで個人情報の漏洩が相次いでおり、便利なサービスであっても、個人情報の取り扱いが気になるという人は少なくないと思います。

当ブログでも、鉄道会社で相次ぐ個人情報漏洩について取り上げました。

今回の鉄道博物館の体験展示では、顔画像を登録して改札を通過する仕組みを試すことができます。公式発表によると、登録した画像は体験目的のみに使用され、毎日閉館後に削除されます。

もちろん、実際のサービスで顔認証を利用する場合には、登録情報の管理方法や保存期間、情報漏洩が発生した場合の対応なども確認したいところです。

なお、今回の展示は顔認証改札機の体験であり、普段使用しているSuicaと連携して乗車するものではありません。実際の乗車に使うサービスとは切り分けて、まずは顔認証という仕組みを体験してみることができます。

顔認証改札機を便利だと感じるか、それとも従来のICカードなどのほうが安心して使えると感じるかは、人によって違うでしょう。

新しい技術だからといって、必ずしも利用しなければならないわけではありません。鉄道博物館を訪れた際に、実際に試してみて、自分が今後使いたいと思える仕組みなのか考えてみるのもよさそうです。

鉄道博物館は懐かしい車両に会える場所だけではありません

鉄道博物館というと、昔活躍した車両を見たり、鉄道の歴史や仕組みを学んだりする場所というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

もちろん、懐かしい車両に会えることも鉄道博物館の大きな魅力です。しかし、それだけではありません。今回の顔認証改札機の体験展示のように、これからの鉄道を支える新しい技術について知ることができるのも、鉄道博物館の魅力の一つです。

普段何気なく利用している改札も、将来的には乗車券やICカードをタッチせずに通過する方式へと変わっていくかもしれません。一方で、利便性の向上とともに、個人情報をどのように取り扱うのかという課題もあります。

懐かしい車両を眺めながら鉄道の歴史を振り返るだけでなく、これからの鉄道がどのように変わっていくのかを考えてみる。鉄道博物館を訪れた際には、そんな楽しみ方をしてみるのもよさそうです。

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