JR九州は、長崎本線の道ノ尾駅(長崎県長崎市)の駅舎をリニューアルし、2026年11月7日にカフェと交流スペースがオープンしました。
道ノ尾駅の現在の駅舎は1925年12月に建てられたもので、築100年を迎えています。2022年から無人駅となっていましたが、今回、社会福祉法人ながよ光彩会がJR九州や地元の学生、企業などと連携して駅舎の再生に取り組みました。
歴史ある駅舎を残しながら、新たな地域交流の場所として活用していく取り組みです。
社会福祉法人とJR九州がタッグ!長崎市の道ノ尾駅がリニューアルオープン 築100年の駅舎を活用し交流スペースとカフェが誕生
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道ノ尾駅はどんな駅
道ノ尾駅は長崎市と西彼杵郡長与町の境界付近に位置する駅です。九州鉄道により1897年7月22日に開業しました。現在の駅舎は1925年に完成しています。
1972年に新線が開業し支線となるまでは博多駅と長崎駅を結ぶ特急列車も通過していた駅です。道ノ尾駅周辺には住宅地が広がり、長崎市中心部への通勤・通学などにも利用されています。
道ノ尾駅の1日平均乗車人員は2024年度で1,158人(JR九州の駅では149位)です。2022年までは、駅員が配置されきっぷの販売が行われていました(みどりの窓口設置駅ではありません)。
道ノ尾駅にカフェと交流スペースが誕生
今回のリニューアルでは、これまで使われていなかった駅員室を改装し、待合室を兼ねた交流スペース「AIMA AIMA(あいま あいま)」が設けられました。
机や椅子は地元の高校生や大学生が設計から制作まで担当しています。駅を利用する人だけでなく、地域住民も自由に立ち寄れる場所を目指しています。
また、駅舎にはカフェ・ショップ「GOOOOOOOD STATION MICHINOO」もオープンしました。
運営するのは、長与町に拠点を置く社会福祉法人ながよ光彩会です。同法人はJR長与駅でもカフェ・ショップを運営しており、今回の道ノ尾駅の取り組みも、これまでの駅を活用した地域活動の延長にあります。
カフェのスタッフが駅の業務の一部も担当
今回の取り組みで興味深いのは、カフェのスタッフが飲食店の運営だけでなく、駅の利用者へのサポートにも携わることです。
報道によると、車いすを利用する人の列車への乗り降りを介助するなど、駅員業務の一部を担います。
無人駅では、駅員がいないことで利用者が困る場面もあります。駅構内に人がいることで、こうした不安や困りごとを軽減する効果も期待できそうです。
原爆投下直後には救援列車の拠点となった道ノ尾駅
道ノ尾駅には、もう一つ忘れてはならない歴史があります。
1945年8月9日の長崎への原爆投下直後、道ノ尾駅は負傷者を運ぶ「原爆救援列車」の基点となりました。駅前広場には臨時救護所も設けられ、多くの負傷者の搬送に重要な役割を果たしました。
長与町は平和への祈念と被爆体験の継承を目的として、2022年8月9日に道ノ尾駅の駅舎正面に「原爆救援列車」の説明板とC57形蒸気機関車の車輪を設置しています。この車輪は長崎市から寄贈されたものです。
現在の駅舎が建てられたのは1925年。原爆投下時にも存在していた駅舎が、現在まで使われ続けていることになります。
今回のカフェ開業によって、道ノ尾駅は新たな地域交流の場所として生まれ変わりますが、こうした歴史を伝える場所としての役割も大切にしてほしいところです。
古い駅舎を残しながら新しい役割を持たせる
道ノ尾駅は1897年に開業した歴史ある駅です。長崎市内では最も早く開業した駅の一つで、現在の駅舎は1925年12月に建てられました。
また、1945年の長崎への原爆投下後には、浦上駅や長崎駅が被災したことから、道ノ尾駅で救護活動が行われた歴史もあります。
今回のリニューアルは、単に古い駅舎を改装するだけではなく、歴史ある駅をこれからも地域で使い続けるための取り組みといえます。
全国では利用者の減少などを背景に無人駅が増えていますが、道ノ尾駅のように、地域の団体と連携して駅に新しい役割を持たせる取り組みは、今後の駅の活用を考えるうえでも興味深い事例ではないでしょうか。
リンク:道ノ尾駅再生プロジェクト

