広島の街を走る路面電車。その中に、原爆投下を実際に経験し、今も走り続けている電車があることをご存じでしょうか。
それが、広島電鉄の被爆電車653号です。
2026年夏、この被爆電車を使った小学生向けの平和学習特別運行が行われます。
教科書だけでは伝わりにくい「戦争」と「平和」を、実際に走る電車に乗って学べる、とても貴重な取り組みです。
広島電鉄ホームページ
被爆電車653号とは?
653号は、1942年製の路面電車です。
1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下された際、この電車も被爆しました。
多くの建物や乗り物が失われる中で、修理され、再び走り出した653号。
その存在は、広島の復興と平和への願いを象徴する「走る証人」とも言えます。
現在は通常営業には入らず、平和学習や記念行事など、特別な機会にのみ運行されています。
同じく、被爆電車として知られている651号・652号は、2026年4月29日~5月31日の期間新しくできた循環線で走行しています。
今回の特別運行は「小学生向け平和学習」
今回の企画は、広島県内の小学生(主に高学年)を対象とした平和学習です。
クラス単位・学校単位での応募が可能で、参加費は無料。抽選制となっています。
主な内容
- 被爆電車653号に実際に乗車
- 車内での写真・映像・解説アナウンス
- 被爆当時の広島と、現在の街並みの比較
- 原爆ドーム周辺など、平和に関係する場所を車窓から見学
「話を聞く」だけでなく、
→乗る・見る・感じる
という体験型の学習になっているのが大きな特徴です。
運行スケジュール
<午前便>
10:00 広島駅発 → 広電本社前着~千田車庫見学 → 広電本社前発 → 原爆ドーム前着(解散)
<午後便>
14:00 広島駅発 → 広電本社前着~千田車庫見学 → 広電本社前発 → 原爆ドーム前着(解散)
※途中の千田車庫見学を含め 1時間30分程度の行程です
教科書だけでは伝わらない“実感”
小学生にとって、「80年前の出来事」はどうしても遠い話になりがちです。
ですが、被爆電車に乗ることで、
- この電車が、あの日も走っていたこと
- 同じ街、同じ道で起きた出来事であること
- 平和な日常が、決して当たり前ではないこと
を、自然と実感として受け止められるのではないでしょうか。
鉄道という身近な存在だからこそ、
「戦争は特別な世界の話ではない」
「自分たちの暮らしと地続きの歴史」
として考えるきっかけになります。
鉄道好きな子にも、そうでない子にも
鉄道が好きな子にとっては、
「特別な電車に乗れる」
「普段は入れない体験ができる」
というワクワク感があります。
一方で、鉄道に詳しくなくても、
“体験を通じて学ぶ平和教育”として、非常に分かりやすい内容です。
夏休み前後の校外学習や、総合学習の題材としても、ぴったりの取り組みだと思います。
申し込みは、こちらのホームページからとなっています。申し込みは、5月22日(金)までとなっています。
リンク:被爆電車運行プロジェクト
まとめ
全国にはさまざまな保存車両や記念展示がありますが、
「今も街を走る被爆車両」は、広島にしかありません。
電車に乗りながら、街を見ながら、
「なぜ平和が大切なのか」を考える――
そんな学び方があってもいいのではないでしょうか。
広島の小学生のみなさん、
そして先生や保護者の方も、ぜひ注目してみてください。

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