―― 11年経っても、駅長は今も“現役”です ――
猫の駅長として全国に名を知らしめた和歌山電鐵の「たま駅長」。
その命日である6月22日に、今年も「たま駅長 命日11年祭」が開催されます。
公式発表によると、開催日は2026年6月22日(月)。
時間帯は案内上「午後」とされていますが、内容や進行を考えると実際は午前帯での実施になる可能性が高そうです。
(毎年参加されている方は、早めの来訪が安心かもしれません)
和歌山電鐵ホームページ
たま駅長とは何者だったのか
たま駅長が貴志駅の駅長に就任したのは2007年。
当時、存廃の瀬戸際にあった貴志川線を一躍“全国区”に押し上げた存在です。
- 改札横での“お仕事”
- 駅長帽子をかぶった姿
- 観光客と地元利用者の架け橋
単なるマスコットではなく、本当に鉄道を救った駅長でした。
命日11年祭という「鉄道会社らしい供養」
alt="貴志駅" class="wp-image-9296"/>命日11年祭の会場は、貴志川線の終点 貴志駅。
ホーム内にある「たま神社」で、厳かに、しかし温かく行われます。
予定されている主な内容は――
- 和歌山電鐵社長による挨拶
- たま神社 宮司による辞令交付・奉告
- たま駅長ジャンボパネルのお披露目
- 社長著書のサイン本が当たる恒例のじゃんけん大会
いかにも「和歌山電鐵らしい」、形式張らないけれど心のこもった追悼行事です。
11年経っても続く「たま駅長効果」
たま駅長が亡くなってから11年。
それでも貴志川線には、
- ニタマ駅長
- よんたま駅長
- ごたま駅長
と、しっかり“後継者”が育っています。
これは一過性のブームではなく、
たま駅長が残した「鉄道と地域の関係性」そのものが根付いている証拠でしょう。
参加を考えている方へ(注意点)
- 会場周辺に駐車場はありません
- 電車での来場が強く推奨されています
- 駅前道路への駐停車は禁止
貴志川線そのものがイベントの一部、という考え方ですね。
11年際が午前だった場合は、こちらのきっぷで参加するのはどうでしょうか。
名鉄広見線を救ってほしいと思う人もいると思いますが・・・
alt="御嵩駅(名鉄広見線)" class="wp-image-9294"/>先月の終わりに、名古屋鉄道広見線(新可児駅~御嵩駅)について岐阜県御嵩町から鉄道の維持について断念したとの発表がありました。この区間の輸送密度は約2,000であり和歌山電鐵貴志川線のコロナ前の輸送密度約3,000の7割程度であり、ここについても両備グループでの営業継続を望んでいた方もいたのではないかと思います。
ただ、御嵩町の廃止の理由を見る限り引き受けることは恐らくないだろうと私は感じました。理由としては次の通りです。
- 廃止の理由の一つが、みなし上下分離の費用の年間3.4億円の負担が御嵩町にとって難しいこと
和歌山電鐵貴志川線は、2028年4月に完全上下分離に移行することが決定しています。和歌山電鐵自体が赤字であり上下分離は鉄道事業を行う上では最低限の条件だと思われます。実際に、岡山市で2029年度開業予定の「ハレノワ線」については、両備グループの岡山電気軌道が事業を行いますが、赤字が予想され「みなし上下分離」での営業が決まっています。民間の事業者ですので赤字が分かっていて引き受けるということは考えられませんので広見線についても当然「上下分離」は必須の条件となるでしょう。
また、運行経費の増加・災害での鉄道施設の復旧費用についても難色を示していましたのでさらに難しいと感じました。
- 町民へのアンケートで鉄道に使うお金を他の住民サービスに使ってほしいとの回答が過半数を超えていたこと
これは、選挙の結果で町長が変わった場合には自治体として廃止の選択をする可能性があるということになります。そのような状況で、鉄道の経営を引き受ける会社というのはないと思います。株式会社である以上株主に対する説明責任があり、将来が分からない事業への出資というのは難しいと思います。また、従業員についても将来が分からない会社へは当然入らないでしょう。
以上より、広見線については和歌山電鐵と同じ方法での営業継続はないだろうと考えています。
まとめ
猫の駅長、というと“かわいい話題”で終わりがちですが、
たま駅長は地方私鉄の生き残り方を示した実例でもありました。
だからこそ、命日を「祭」として続けている。
これは追悼であり、同時に鉄道会社としての原点確認なのだと思います。

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