JR西日本2025年度輸送密度発表 山陽本線・伯備線・赤穂線編

JR岡山駅 JR西日本

JR西日本は、8月6日に2025年度の輸送密度を発表しました。そこで、岡山県に関係する路線について発表された内容を見てみたいと思います。輸送密度が2000未満の路線については、後日経営状況(収支率等)が発表される予定となっています。

2025 年度区間別平均通過人員(輸送密度)について

JR西日本ホームページ

国土交通省から発表された2025年度の混雑状況については、こちらをご覧ください。

山陽本線

山陽本線227系(Urarar) 倉敷駅 alt="山陽本線227系(Urarar) 倉敷駅" class="wp-image-13180"/>
山陽本線227系(Urarar) 倉敷駅

上郡駅~瀬戸駅

年度20252024202320222021
上郡~瀬戸8,1908,5918,3027,6816,182

船坂峠を含む区間です。岡山県の山陽本線では、最も利用者の少ない区間となっています。コロナ前の数値と比較したかったのですが、コロナ前の2019年度は上郡~岡山間で数値が出ているため比較できませんでした(2019年度:上郡~岡山 14,924)。

2024年度までは、順調に輸送密度を増やしていましたが2025年度は約5%の落ち込みとなっています。2026年度以降の数値がどうなるか注目です。このまま減少傾向になる場合は、瀬戸駅止まりの列車が増える可能性が考えられます。

瀬戸駅~岡山駅

年度20252024202320222021
瀬戸~岡山29,71130,93330,08828,47125,192

岡山駅~東岡山駅間は赤穂線直通列車もあり1時間4本の設定がある区間です。2025年度は、約4%減少しています。国土交通省の発表した2025年度の混雑率によると東岡山駅~岡山駅の区間では、朝のラッシュ時の利用者数は増加していますので、東岡山駅~瀬戸駅で利用者が減少もしくは日中の時間帯の利用者が減少したものと思われます。

115系から227系に車両が変更になった際に減車された影響で、ラッシュ時の輸送力は6%減少していますが、それでも混雑率は85%ですので来年のダイヤ改正で減車が行われるかもしれません。

岡山駅~福山駅

年度202520242023202220212018
岡山~福山33,36333,66933,10631,20127,45336,641

岡山県内の山陽本線で最も混雑する区間である岡山駅~倉敷駅を含む区間です。2025年度はわずかに減少していますが誤差の範囲でしょう。コロナによる影響はこれでなくなったと考えられます。岡山駅~倉敷駅間については、列車によってはかなり混雑する列車がありますので区間列車の設定を考えてみてもいいのかもしれません。

またこの区間は、列車の込み具合の差が大きい区間ですので近いうちに発表する区間が分けられる可能性もあります。

なお、2025年度の倉敷駅→岡山駅間の朝の時間帯の混雑率は5%下がって107%となっています。これにより岡山県で一番混雑する路線ではなくなりました。それでも、列車によっては階段の近くですと乗車できない場合があります。

福山駅~糸崎駅

年度202520242023202220212018
福山~糸崎16,22816,42816,11815,37412,88416,952

岡山支社の山陽本線の一番西側のエリアです。他の区間と同様に2025年度は前年よりわずかに減少しました。個人的な感想ですが、糸座駅~白石駅間の日中の本数が1本に減ってからは、この区間の列車の混雑度の違いが結構大きいと感じます。

車両の運用の都合もあるのでしょうが、福山駅での系統分離については解消できるのであれば解消したほうがいいと感じます。

伯備線

伯備線273系「やくも」 alt="伯備線273系「やくも」" class="wp-image-13181"/>
伯備線273系「やくも」

倉敷駅~備中高梁駅

年度202520242023202220212018
倉敷~備中高梁9,4619,4439,3668,6987,01710,502

2025年度の数値は、2024年度とほぼ同じとなっています。2024年度は273系「やくも」の投入があったことにより数値が通常より増えていると思っていましたのでわずかとはいえ増加していることは驚きです。

2025年の国勢調査によると高梁市は、2020年からの人口減少率が11.9%と岡山県の市の中では最も高い数値でした。実態としては、倉敷駅~総社駅の区間が増加して、総社駅以北の区間が減少しているものと思われます。

この傾向が続くようであれば、現在3往復設定されている総社駅止まりの列車の設定が増えることも考えられます。

特急「やくも」の輸送人員を含めて発表されているため普通列車の実態については分かりにくい所もある路線です。

備中高梁駅~新見駅

年度202520242023202220212018
備中高梁~新見4,3414,3764,0803,6102,3274,464

この区間も、2024年度とほぼ同じ数値となっています。

この区間にある自治体は、高梁市と新見市の二つですが、新見市も高梁市と同様に2020年の国勢調査の人口から10%以上減少しています。今後、高梁市・新見市の人口の減少が続けば徐々に輸送密度は下がっていくと思われます。そうなると、以前行われていた日中の時間帯の備中高梁駅~新見駅間の区間列車の設定が復活する可能性も考えられます。

個人的には、特急「やくも」の数値が知りたいです。

新見駅~伯耆大山駅

年度202520242023202220212018
新見~伯耆大山3,1653,2342,9932,6861,6093,512

伯備線新見以北については、2024年度から約2%下がっています。

この区間で利用者の多い区間の生山駅~米子駅間で設定されている3往復に列車はキハ121系単行での運転となっています。一方、新見駅~米子駅を通して運転される8往復は227系H編成での運転です。山陰本線ではコロナ後の減便によって松江周辺の列車の混雑が問題となっています。キハ120系の今後の転属次第ですが、一部の列車が227系H編成→キハ120系に変更し山陰本線の増車・電車化を図る可能性が考えられます。

赤穂線

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赤穂線(播州赤穂行き)

播州赤穂駅~長船駅

年度202520242023202220212018
播州赤穂~長船1,7291,6871,7461,7261,6342,204

2025年度は、2024年度より約3%増加しました。しかし、2024年度の数値はダイヤ改正による減便と最終列車繰り上げによると考えられる利用者離れにより減少しているため実際は、2022年度から横ばいとなってます。また、コロナ前の数値からの回復率も他の路線より低く鉄道離れが進んでいると思われます。

また、播州赤穂駅~長船駅の区間は利用者の少ない区間として2024年度の発表から呉線(三原駅~広駅)と同じく営業収支・営業係数が発表される区間となりました。

日中の時間帯の1時間30分間隔の運行は利用者にとって使いにくいと思われます。沿線の主な事態である備前市は、2025年の国勢調査の結果では人口が11.5%減の約2万8000人となっています。実際問題として今の輸送密度を維持することは困難な状況だと考えられます。

効果的な利用促進策がなされなければ減便→利用者減→減便の悪循環に陥る直前の状態ではないでしょうか。

長船駅→東岡山駅

年度202520242023202220212018
長船~東岡山9,4249,4069,4639,1298,63410,810

最近の瀬戸内市の鉄道利用促進策が話題となっている区間です。それに応える形でJR西日本は西大寺駅~長船駅間について2026年3月のダイヤ改正で臨時列車扱いで2往復増便を行いました。輸送密度はほぼ横ばいとなっています。長船駅での鉄道利用者への「岡山高島屋」との連携による市営駐車場の無料化・土曜休日の市内観光バスの運行といった積極的な利用促進策を打ってきましたが2026年度の数値にどう反映されるかが注目されます。

輸送密度が10,000を越えてくれば、コロナ前の便数に戻る可能性も出てくると思われます。この区間で結果が出れば、岡山モデルとして全国に広がっていく可能性も考えられます。


瀬戸大破線・宇野線・津山線・吉備線の2025年度の輸送密度についてはこちらをご覧ください。

まとめ

JR西日本は、2025年度の輸送密度を発表しました。山陽本線・伯備線・赤穂線ではコロナの影響からの回復がほぼ終わり各路線の実力が反映されてきています。この三路線では、赤穂線の播州赤穂駅~長船駅の間の区間が現在厳しい状況になりつつあると思われます。今後の取り組みに注目したいところです。

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