くま川鉄道が8月1日ダイヤ改正 土休日は1往復減便 全線再開へ向け訓練実施

くま川鉄道(湯前駅) くま川鉄道

熊本県の第三セクター鉄道・くま川鉄道は、2026年8月1日(土)にダイヤ改正を実施すると発表しました。

今回のダイヤ改正では、土曜・休日ダイヤで午後の時間帯に列車1往復が減便されます。

「減便」と聞くと利用者減少や経営状況の悪化を理由にしたものを想像する方も多いかもしれません。しかし、今回の改正は少し事情が異なります。

その理由は、2026年9月20日に予定されている全線運転再開へ向けた運転士などの習熟訓練を実施するためです。約6年に及んだ災害からの復旧も、いよいよ最終段階を迎えています。

令和8年(2026年)8月1日(土)ダイヤ改正について

くま川鉄道ホームページ

減便は土曜・休日ダイヤのみ

おかどめ幸福駅と黄色いポスト alt="おかどめ幸福駅と黄色いポスト" class="wp-image-10741"/>
おかどめ幸福駅と黄色いポスト

今回のダイヤ改正で減便となるのは、土曜・休日ダイヤのみです。

平日の運転本数に変更はありません。

土曜・休日ダイヤでは、肥後西村駅~湯前駅間で上下各1本の列車が運休となります。これに接続する代替バスも運休となるため、利用を予定している方は事前に時刻表を確認しておく必要があります。

朝夕の列車は引き続き運転されるため、通勤・通学への影響は比較的小さい内容となっています。

ダイヤ改正の内容(土・休日ダイヤ)

時刻変更の列車については、黒字で改正前の時刻・赤字で改正後の時刻を示しています。代行バスは、土曜日のみ(日曜・祝日は運休)の運転です。

7月・8月の平日については、7月22日(火)~7月31日(金)の期間は、土曜休日ダイヤ(代行バス有)、8月3日(土)~8月10日(月)・8月17日(月)~27日(木)の期間は土曜休日ダイヤ(代行バス有)、8月12日(水)~14日(金)の期間は土曜休日ダイヤ(代行バスなし)で運行されます。

下り(肥後西村駅→湯前駅)

107D(肥後西村駅15:39発→湯前駅16:13着)が廃止となります。また、105Dが時刻変更となります。赤字は改正後の時刻です。

代行バス(土曜日のみ)くま川鉄道
人吉駅前肥後西村肥後西村あさぎり湯前
3D6:156:376:477:027:18
5D7:257:478:058:19
101D11:2511:42
103D12:0812:3012:4212:5813:15
105D13:38
13:45
14:00
14:07
14:07
14:32
14:23
14:48
14:40
15:05
107D(廃止)15:0315:2515:3915:5616:13
9D16:26
16:30
16:48
16:52
17:0417:2017:37
11D17:5018:1218:3218:4819:05
109D20:0020:14

上り(湯前駅→肥後西村駅)

6D(湯前駅16:20発→肥後西村駅16:52着)が廃止となります。また、106Dで時刻変更が行われます。赤字は改正後の時刻です。

くま川鉄道代行バス(土曜日のみ)
湯前あさぎり肥後西村肥後西村人吉駅前
2D6:086:276:416:477:09
4D7:257:447:578:038:25
102D11:5112:1012:2312:4013:02
104D13:2513:4413:5714:11
14:18
14:33
14:40
106D14:49
15:16
15:08
15:35
15:21
15:48
15:39
15:55
16:01
16:17
6D(廃止)16:2016:3916:5216:5817:20
8D17:4818:0718:2018:2418:46
10D19:1519:3419:47

ダイヤ改正の理由は「全線再開への準備」

今回のダイヤ改正の最大の目的は、運転を休止している人吉温泉駅~肥後西村駅間で運転士などの習熟訓練を実施することです。

くま川鉄道は2020年7月豪雨で甚大な被害を受けました。

球磨川流域では橋梁の流失や線路の被災などが相次ぎ、全線で運転を休止。その後、復旧工事が進み、現在は肥後西村駅~湯前駅間で列車を運行し、人吉温泉駅~肥後西村駅間は代替バスによる輸送が続けられています。

そして復旧工事の完了に目途が立ったことから、9月20日の全線営業運転再開を前に、実際の線路を使用した訓練を本格的に開始することになりました。

営業列車が走る時間帯では十分な訓練時間を確保できないため、土曜・休日の一部列車を運休し、その時間を訓練に充てるというわけです。

人吉温泉~肥後西村間はまだ営業運転ではない

ここで注意したいのは、訓練列車が走るからといって営業運転が始まるわけではないという点です。

人吉温泉駅~肥後西村駅間については、8月1日以降も引き続き営業列車は運転されません。

利用者向けの輸送はこれまでどおり代替バスが担います。営業列車に乗車できるようになるのは、9月20日に予定されている全線運転再開以降となります。

「訓練運転=営業再開」ではありませんので、旅行や帰省などで利用を予定している方は注意が必要です。

2020年豪雨から約6年

2020年7月の豪雨では、球磨川流域は未曽有の被害を受けました。

くま川鉄道も橋梁や線路、設備が大きく損傷し、長期間にわたって全線運休を余儀なくされました。

復旧には多くの時間と費用が必要となりましたが、国や熊本県、沿線自治体などの支援を受けながら工事が進められ、いよいよ全線復旧が現実のものとなろうとしています。

地域住民にとっては日常の移動手段が戻ることになりますし、観光面でも大きな意味を持つ出来事です。

人吉温泉駅で接続するJR肥薩線については、上下分離での運転再開が2033年となる事が決定し復旧にむけて動き出しました。

鉄道ファンにとっても待望の全線復旧

くま川鉄道は球磨川沿いを走る風光明媚なローカル線として知られています。

四季折々の景色を楽しめることから観光客や鉄道ファンにも人気が高く、豪雨災害以降は「いつ全線復旧するのか」を気にかけていた人も少なくありません。

最近では全線運転再開までの日数を記念した「カウントダウン鉄印」を発売するなど、復旧へ向けた機運も高まっています。

今回のダイヤ改正は、一見すると減便というマイナスの話題ですが、その背景には全線運転再開という明るいニュースがあります。

まとめ

8月1日に実施されるくま川鉄道のダイヤ改正では、土曜・休日ダイヤで上下各1本の列車が減便となります。

ただし、この減便は利用者減少への対応ではなく、9月20日に予定されている全線運転再開へ向けた運転士の習熟訓練を実施するための措置です。

約6年ぶりとなる全線営業運転まで、いよいよあとわずか。

地域にとっても、鉄道ファンにとっても大きな節目となる全線再開へ向け、今回のダイヤ改正はその最後の準備段階といえるでしょう。減便という言葉だけでは伝わらない「復活への一歩」に注目したいところです。

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