北海道の室蘭本線には、ちょっと珍しい駅名の並びがあります。
岩見沢方面から列車に乗ると、「栗沢駅」「栗丘駅」「栗山駅」と、「栗」で始まる駅が3駅連続して並んでいます。その真ん中に位置する栗丘駅が、2027年3月のダイヤ改正で廃止される方向で調整が進められていると報じられました。
正式な発表はまだありませんが、JR北海道が公表している資料を見ると、栗丘駅の利用状況は1日4人となっており、今回の報道につながる背景が見えてきます。
「栗丘駅」があるのは?
岩見沢市にある「栗丘駅」は、JR北海道の室蘭本線の駅の一つです。しかし、特急列車「北斗」「すずらん」が走っている区間ではなく普通列車が7往復のみの運転となっている苫小牧駅~岩見沢駅の間にある駅です。
(岩見沢)ー(志文)-(栗沢)ー(栗丘)ー(栗山)ー(7駅)―(沼ノ端)
また、栗丘駅がある室蘭本線(沼ノ端~岩見沢間)は、JR北海道が「黄線区」に位置付けている区間でもあります。
黄線区は、一定の利用はあるものの、鉄道だけで維持することが難しい線区として、利用促進やコスト削減などに取り組む対象となっています。輸送密度200~2,000人の線区を対象に、地域とともに利用促進やコスト削減を進める区間としてJR北海道が分類していています。
JR北海道が公表した実行計画では、駅ごとの利用状況も公表されており、栗丘駅の1日平均乗車人員は4人となっています。この数字は、沼ノ端駅~苫小牧駅間の13駅で最少の数字となっています。
13駅の1日の利用者数は、次のようになっています。
| 沼ノ端 | 遠浅 | 早来 | 安平 | 追分 | 三川 | 古山 |
| 630.0 | 22.2 | 80.8 | 9.0 | 184.6 | 25.2 | 12.2 |
| 由仁 | 栗山 | 栗丘 | 栗沢 | 志文 | 岩見沢 | |
| 63.8 | 151.2 | 4.0 | 32.6 | 9.8 | 3709.8 |
となっており、1日4人という数字はかなり低い数字です。
岩見沢市の資料・北海道新聞によると・・・
岩見沢市地域公共交通活性化協議会の会議資料では、JR北海道が2027年3月に栗丘駅を廃止する予定であることが示されています。
また、この内容は北海道新聞でも報じられました。
ここ数年、JR北海道ではコスト削減のため利用者の少ない駅の廃止を進めており今回「栗丘駅」が対象として選ばれたものと思われます。
「栗丘駅」以外にも2027年春のダイヤ改正で宗谷本線「瑞穂駅」・函館本線「赤井川駅」も廃止の候補として挙がっているようです。
栗丘駅の歴史
実は栗丘駅は、最初から旅客駅ではありません。
栗丘駅は1943年に戦時中の輸送力増強を目的として「栗丘信号場」として開設されました。終戦後の1946年4月1日に旅客駅へ昇格し、現在の栗丘駅となりました。当初の信号場の建物は待合室として利用されていたとされています。
そして、1980年5月15日に有人駅から無人駅となりました。さらに、1990年4月23日に栗丘駅の南側にある栗山トンネルで崩落事故が発生し、下り線が使用不可能になります。当時は、室蘭本線(由仁駅~栗丘駅)間は複線でしたがこの事故により下り線が使用不可能になりました。これに伴い栗丘駅の交換設備も使用されなくなりました。その後復旧は行われず、旧上り線を使用した単線運転へ切り替えられました。現在も線路用地やトンネルは複線時代の名残を残しています。
旧2番のりばは、線路が残っていますが使用されないため除雪もされません。
alt="冬の栗丘駅" class="wp-image-10878"/>まとめ
北海道新聞の報道によると室蘭本線「栗丘駅」が2027年春の廃止がJR北海道で検討されているようです。栗丘駅の1日の利用者数4人という数字を見れば廃止もやむを得ないと思われます。この区間は、「栗」がつく駅が3つ並んでいる区間となっている珍しい区間ですがこれで見納めになるかもしれません。なお、近いうちに正式発表があると思われますので注目の駅の一つとなるでしょう。
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