富山地方鉄道は、2026年10月1日から路線バスの運賃を改定すると発表しました。最低運賃は現在より30円引き上げられ、200円となります。富山市中心部の均一運賃区間では、210円区間で240円へ・240円区間で280円となります。消費税率改定を除けば1997年以来、およそ29年ぶりとなる本格的な運賃改定です。燃料価格の高騰や人件費の上昇、運転士不足など厳しい経営環境を背景に実施されます。
富山地方鉄道ホームページ
最低運賃は170円から200円へ
今回の運賃改定では、多くの区間で30円から50円程度の値上げとなります。
最低運賃は170円から200円となります。なお、富山市内中心部の均一運賃区間では、210円→240円・240円→280円となります。
近年は全国各地でバス運賃の値上げが相次いでいますが、富山地方鉄道でも物価上昇や事業環境の変化に対応するため、大幅な見直しが行われることになりました。
値上げの背景は深刻な運転士不足とコスト増
富山地方鉄道は今回の運賃改定について、
- 燃料費の高騰
- 車両維持費の増加
- 人件費の上昇
- 深刻な運転士不足
などを理由として挙げています。
特に全国的なバス運転士不足は年々深刻化しており、2024年から始まった「2024年問題」の影響もあって、人材確保のためには賃金改善が欠かせない状況となっています。
運賃改定によって得られた収入は、安全運行の維持や人材確保、サービス維持に充てられる予定です。
富山地方鉄道は鉄道も運賃改定を実施
富山地方鉄道では、2025年に鉄道線・軌道線(市内電車)の運賃も改定しており、鉄道では20~190円程度の値上げ、市内電車も30円値上げとなりました。また、2026年には特急料金の見直しを行っています。
今回の路線バス運賃改定は、それに続く形となります。
鉄道・バスともに人口減少や利用者減少が続く中、公共交通を維持するためには一定の運賃見直しは避けられない状況といえそうです。
全国で相次ぐ公共交通の運賃改定
ここ数年は全国各地で鉄道・バス事業者による運賃改定が続いています。
背景には、
- 利用者数がコロナ禍前まで回復していない
- エネルギー価格の高騰
- 人件費の上昇
- 車両更新費用の増加
- 運転士・整備士不足
といった共通する課題があります。
地方では人口減少の影響も大きく、運賃据え置きだけでは路線を維持することが難しくなっています。
利用者には負担増も、公共交通維持には重要な改定
もちろん利用者にとっては30~50円の値上げは家計への負担増となります。
毎日の通勤・通学で利用している人ほど影響は大きく、往復では60~100円、1か月では数千円の負担増になるケースもあるでしょう。
一方で、運転士不足による減便や路線廃止が全国各地で進む中、運賃改定によって安定した運行を維持することも重要です。
富山地方鉄道のバスは、高齢者や学生、自動車を運転しない人にとって欠かせない生活交通です。
今後も地域公共交通を維持していくためには、自治体による支援だけでなく、利用者の理解も求められることになりそうです。


-600形電車-120x68.jpg)