将来の延伸もにらんで輸送力強化へ 福岡市地下鉄七隈線を2030年度から順次6両化

福岡市地下鉄七隈線 橋本駅 福岡市地下鉄

福岡市地下鉄七隈線で、現在の4両編成から6両編成への変更が具体化しています。

福岡市は2030年度から七隈線の6両編成化を始め、2034年度までに現在の25編成すべてを6両編成とすることを目標としています。

七隈線では2023年3月に天神南~博多間が延伸開業して以降、利用者が増加しています。

今回は、七隈線の輸送力を強化するための6両編成化について見ていきます。

福岡市地下鉄七隈線 4両→6両編成に 2030年の運行開始目指す 利用客増加による混雑を緩和へ

福岡TNCニュース

七隈線の6両編成化は以前から検討されていた

今回の6両編成化は、突然出てきた計画ではありません。

福岡市交通局が公表している「令和8年度 交通局運営方針」では、七隈線について「6両編成化の検討を推進する」としています。

また、2026年度・2027年度には車両を4編成増備するとともに、運行本数を増やすことも盛り込まれています。

さらに、七隈線については将来的な延伸も検討されています。

福岡市交通局「令和8年度 交通局運営方針」

リンク:令和8年度 交通局運営方針

以前の記事では、この6両編成化とともに、橋本~姪浜間、博多~福岡空港国際線ターミナル方面の2つの延伸案について福岡市が調査を始めたことを紹介しました。

今回は、このうち6両編成化が具体的な計画として動き始めた形です。

2023年の博多延伸で利用者が増えた七隈線

七隈線は橋本駅から天神南駅を経由して博多駅までを結ぶ路線です。

2023年3月には天神南~博多間が開業し、七隈線から博多駅へ乗り換えなしでアクセスできるようになりました。

博多駅まで直結したことで、七隈線の利便性は大きく向上しました。

一方で、利用者の増加によって朝の時間帯を中心に混雑が課題となっています。

現在の七隈線は4両編成で運行されています。

そこで、車両そのものを長くすることで1編成あたりの輸送力を増やすのが6両編成化です。

2030年度から6両編成化 2034年度までに25編成

今回示された計画では、2030年度から七隈線の6両編成化を開始します。

年間最大8編成ずつ6両化を進め、2034年度までに25編成すべてを6両編成とすることを目標としています。

七隈線の車両を4両から6両にするためには、車両を増結するだけではありません。

駅のホームやホームドアなどを6両編成に対応させる必要があり、車両基地についても改修が必要になります。

福岡市によると、6両編成化に必要な車両・施設の整備などを含めた事業費は約360億円とされています。

現在の七隈線には25編成が在籍しているため、すべての編成が6両化されれば、現在よりも1編成あたりの輸送力が大きくなります。

6両化までの間も車両増備と増便

2030年度から6両編成化を始める一方で、それまでの期間にも輸送力を増やす計画があります。

2026年度・2027年度には計4編成を増備する予定です。

また、朝の混雑時間帯には運行本数を増やします。

現在、午前8時台の1時間には18本の列車が運転されていますが、2026年秋から20本、2027年春から21本へと段階的に増やす計画です。

つまり七隈線では、

車両を増やす
↓
運行本数を増やす
↓
6両編成化する

という形で、段階的に輸送力を強化していくことになります。

6両編成の運転開始まで数年ありますが、その間も増備と増便によって対応する計画です。

七隈線には2つの延伸構想も

七隈線については、6両編成化だけでなく、さらに路線を延ばす構想もあります。

現在、福岡市が実現可能性などを調査しているのが、

  • 橋本~姪浜
  • 博多~福岡空港国際線ターミナル方面

の2つです。

橋本~姪浜間が実現すれば、七隈線と福岡市地下鉄空港線・JR筑肥線が姪浜で接続することになります。

一方、博多~福岡空港国際線ターミナル方面の延伸は、博多駅と福岡空港の国際線エリアを地下鉄で結ぶ構想です。

ただし、これらは現時点で建設が決まったものではありません。

あくまで実現可能性などを調査している段階です。

そのため、今回の6両編成化と延伸構想は分けて考えた方がよいでしょう。

まとめ 七隈線は「博多延伸」の次の段階へ

七隈線では、2023年の博多延伸によって路線の役割が大きく変わりました。

それに伴って利用者も増え、今度は輸送力そのものを強化する段階に入っています。

今回の6両編成化は、2030年度から始めて2034年度までに25編成すべてを6両編成にするという、かなり長期的な計画です。

また、福岡市は七隈線のさらなる延伸についても調査を続けています。

将来、本当に延伸が実現することになれば、さらに輸送力が必要になる可能性があります。

そう考えると、今回の6両編成化は現在の混雑への対応だけでなく、七隈線を今後さらに活用していくことも見据えた設備投資と見ることができます。

ただ、延伸についてはまだ調査段階。

まずは2026年度・2027年度の車両増備と増便、そして2030年度からの6両編成化がどのように進んでいくのか、今後の七隈線の変化に注目したいところです。

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