少し前になりますが、JR東日本は2024年12月24日にプレスリリースで仙石線に新型車両E131系(4両編成)を投入することを発表しました。投入される車両はオールロングシートでワンマン運転に対応した車両となります。これにより、仙石線にどういう変化が起こるか予想してみたいと思います。
JR東日本ホームページより
205系とE131系との比較
比較表
プレスリリースより気になった点について比較した点を表として示します。
205系 | E131系 | |
編成 | 4両(2M2T) | 4両(2M2T) |
最高速度(仙石線は最高速度時速95キロメートル) | 時速110キロメートル | 時速100キロメートル |
制御方式 | VVVFインバータ制御 | 抵抗制御 |
定員 | 596(座席177立席419) | 601(座席195立席406) |
車体 | ステンレス | ステンレス |
車体幅 | 2950mm | 2800mm |
車両情報管理装置 | モニタ装置 | なし |
ワンマン運転対応機器 | あり | なし |
トイレ(バリアフリー対応) | あり | あり |
編成数 | 19(廃車1) | 14 |
編成について
現行の4両編成のまま変更はないようです。電動車と付随車の比率も変更はありません。仙石線では、併結運転はありませんので単独4両での運行となり、他地区のように減車されることはありません。仙台付近の混雑状況を考慮すれば当然であると言えるでしょう。私が乗車した時の感想ですが、石巻駅に近づくにつれ乗客が減少するため石巻駅の近くでは供給過剰のような気がしました。
最高速度について
205系の時速100キロメートルからE131系では時速110キロメートルに引き上げられること、従来の抵抗制御からVVVFインバーター制御に変更されることで所要時間の短縮が図られるかと思いましたが、仙石線の最高速度が時速95キロメートルであることと東塩釜駅から石巻駅間が単線であることを考えるとそこまで大きな時間短縮はなさそうです。
話は違いますが岡山・福山地区でも227系投入により115系の時速100キロメートルから時速110キロメートルに上昇しましたが車両が統一されていないため今のところは変更はないようです。
定員について
一部セミクロスシートからロングシートへ変更されたことおよび、車体幅の拡張、そしてワンマン運転化することで車掌室が不要になることにより定員は増加するように思えますが、601人から596にんへと減少しています。これはフリースペースのエリアは計算外にしているためでしょうか。それとも他に何か理由があるかのが気になるところです。
編成数について
205系からE131系に置き換わることにより編成数が19(マンガッタンライナー2編成を含む)から14編成へと5編成の減少となります。これにより減便、運転区間の短縮もしくは高城町駅~石巻駅の区間がHB-E210系での運行に変わる可能性が考えられます。
ダイヤ変更の可能性について
仙石線の車両が205系からE131系に変更となる事で編成数が19編成から14編成に減少します。予備を考えると12編成での運行となるでしょうから利便性の低下を招くダイヤの変更があると思われます。考えられる内容について示してみたいと思います。
列車の減便(あおば通駅~東塩釜駅間)
仙石線の本数を考慮すると、石巻駅まで運行する列車の減便は難しいと思いますので、あおば通駅~東塩釜駅間の列車を1時間あたり1本程度減便するのではないかと思います。この区間は仙石線では一番利用客が多い区間ですが、混雑率で言えば東京ほどではないのでできないことではないと思います。
多賀城駅以南へのE131系の乗り入れの廃止
もう一つ考えられるのは、多賀城駅以南で使用する車両を全てHB-E210系とすることにより多賀城駅での乗り換えとする方法です。多賀城駅から石巻駅の区間では、仙台へ行く場合は東北本線経由の方が早く到着することができるため利用者的には乗り換えが苦にならなければこちらの方法だと問題はないと思います。実際乗車した時のイメージでは十分対応可能だと思います。
ただしこの場合は、多賀城駅に夜間停泊用の施設の設置が必要となるでしょう。
この場合は、HB-210系の増備が必要となるでしょう。もし、この方法を使うのであれば近いうちに話が出てくるのではないでしょうか。
まとめ
仙石線では、現在使用されている205系を今年の冬から順次車両を置き換えることによりE131系での運行となる予定です。しかし、現状の編成数より少ない編成数での置き換えのため減便もしくは、多賀城駅~石巻駅間へのHB-210形の追加投入が必要となるでしょう。私としては、多賀城駅~石巻駅間のHB210形での置き換えではないかと思っています。今後の動きに注目したいと思います。