ことでんの運賃改定プレスリリースは、金額面だけでなく「これから何に取り組んでいくのか」が具体的に示されている点も見逃せません。
今回は、発表資料の中から将来に向けたプロジェクト関連の内容に絞って整理してみます。
ことでんの運賃値上げについては、別の記事で取り上げました。リンクを貼っておきます。
ことでんホームページ
老朽化車両の更新と新型車両の導入(2024年度~2028年度 42億円)
ことでんが抱える大きな課題の一つが、車両の高経年化です。
プレスリリースでは、安全性・快適性の向上を目的とした新造車両の導入が明記されています。
- 車両更新による故障リスクの低減
- 冷房・車内設備の改善による利用環境の向上
- 将来の保守コスト削減にもつながる投資
地方鉄道にとって新造車両の投入は簡単な決断ではありませんが、長期的な視点での「基盤づくり」と言えそうです。
太田~仏生山間の複線化計画(2025年度~2026年度 11億1400万円)
今回の資料で特に注目したいのが、琴平線の太田~仏生山間の複線化です。2026年3月20日に栗林公園~三条間については工事が完成しています。
この区間は利用者も多く、単線ゆえにダイヤ面で制約を受けやすい区間でもあります。
複線化が実現すれば、
- 列車行き違い待ちの解消
- ダイヤの安定性向上
- 将来的な増発余地の確保
といった効果が期待できます。完成予定は2027年2月となっています。
「速達化」よりも「確実に走る」ことを重視する、堅実な投資方針が感じられます。
新駅(多肥駅)整備による沿線価値の向上(2024年度~2026年度 7億7700万円)
太田~仏生山間では、新駅(多肥駅)の整備計画も示されています。高松市内にある多比駅近辺では、人口増加が続いており新駅の設置が強く望まれています。
新駅設置は単なる利便性向上にとどまらず、
- 沿線居住エリアの拡大
- バス・自転車との結節点強化
- 将来的な利用者増への布石
といった、まちづくりと連動したプロジェクトです。
鉄道単体ではなく、地域全体を意識した取り組みである点が印象的です。
バリアフリー・安全対策の継続強化
プレスリリースでは、駅施設や設備のバリアフリー化、安全対策の継続的な実施も触れられています。
- 高齢者や観光客にも使いやすい駅づくり
- ホーム・設備の更新による事故防止
- 災害時対応を含めた安全性向上
派手さはありませんが、日常利用を支えるために欠かせない分野です。
まとめ:値上げの先にある「投資の中身」
今回のプレスリリースから読み取れるのは、
「単なる運賃改定」ではなく、将来を見据えた投資計画が同時に示されているという点です。
- 車両更新
- 複線化
- 新駅整備
- バリアフリー・安全対策
いずれも短期的な効果より、10年先を見据えた基盤整備といえる内容です。
運賃値上げの記事とあわせて読むことで、読者にも「なぜ今、この投資なのか」が伝わりやすくなるはずです。
各鉄道事業者の2026年度の事業計画のまとめのページへのリンクです。
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