三江線の廃線跡で、もう一度鉄道に乗れる体験を(江の川鐡道のトロッコ列車と駅舎貸し切りサービス)

JR三江線「宇津井駅」 鉄道遺産

地方ローカル線の廃線が相次ぐなか、「線路がなくなる=鉄道の記憶も消える」と感じてしまうことがあります。
しかし、かつて島根県と広島県を結んでいた三江線では、廃線後も“鉄道としての体験”を残そうとする取り組みが続けられています。

その主役が、江の川鐵道です。今回のJR西日本の発表は、スペース・体験予約サービス「Yoyappin(ヨヤッピン)」での予約が可能になったことにより利用のハードルが下がったことを意味します。

トロッコ貸し切り可能!
廃線当時の姿を体験できる江の川鐵道「三江線鉄道公園」が
「Yoyappin(ヨヤッピン)」から予約可能に

JR西日本ホームページ

実際に施設を管理している江の川鐡道のホームページはこちらです。

江の川鐵道公式サイト

江の川鐡道ホームページ

三江線はなぜ廃線になったのか

三江線は山間部を縫うように走る路線で島根県の江津駅と広島県の三次駅の間を結んでいました。鉄道ファンからは

  • 江の川に寄り添う景色
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三江線(江津本町駅)
  • トンネルと橋梁が連続する線形
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三江線トンネル
  • 宇都井駅に代表される個性的な駅
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三江線「宇津井駅」

などで知られていました。

一方で、沿線人口の減少と利用者数の低迷は深刻で、2018年3月31日に全線が廃止。
長大ローカル線の維持がいかに難しいかを象徴する路線でもありました。


廃線後に生まれた「江の川鐵道」という存在

三江線廃止後、地域の有志によって設立されたのが江の川鐵道です。
目的は、線路・駅舎・鉄道の記憶を“体験できる形”で残すこと

保存展示ではなく、

  • 実際に線路上を走る
  • 駅に立つ
  • 鉄道だった空間を体で感じる

そんな“動きのある保存”が特徴です。

トロッコ運行について

  • 廃線区間(一部)で、トロッコ列車が定期的に運行されています
  • たとえば口羽駅〜県境越え宇都井駅〜県境越えなど、三江線らしい山里の景色や旧線路の雰囲気が楽しめます。
  • 料金は大人約1,300円、小学生600円(未就学児無料)と、気軽に参加できる設定です。

旧駅舎エリアの魅力

  • 宇都井駅は「天空の駅」とも呼ばれるほど高台にあり、ホームまで116段の階段を登る体験も人気です。
  • 口羽駅周辺や宇都井駅周辺は「三江線鉄道公園」として整備されていて、駅舎や線路跡へ自由に立ち入ることができます(イベント時は線路立入制限あり)。
  • これらの駅は、イベント開催したりする際に有料で貸し出しがされていました。

廃線跡を走るトロッコ列車体験

江の川鐵道の目玉が、廃線跡を活用したトロッコ列車です。

レールや道床が残された区間を使い、
かつて列車が走っていた線路の上を、ゆっくりと進むトロッコ。
スピードは控えめですが、その分、

  • 線路の継ぎ目を感じる音
  • 風や匂い
  • 周囲の山や川の近さ

が、驚くほどリアルに伝わってきます。

「列車に乗る」というより、
“線路の上に身を置く体験”に近い感覚です。


駅舎貸し切りという特別な楽しみ方

もう一つ注目したいのが、旧駅舎の貸し切り利用

三江線の駅舎は、簡素ながらも

  • 待合室
  • 改札跡
  • 駅名標

などが残り、鉄道の空気感がそのまま漂っています。

イベントや少人数での利用では、
「かつての駅を独占する」ような特別な時間を過ごすことも可能。
鉄道ファンにとっては、これ以上ない贅沢と言えるかもしれません。


JR西日本も後押しする取り組み

今回の取り組みは、JR西日本の発表資料でも紹介されています。

公式リリースはこちら

リンク:トロッコ貸し切り可能!廃線当時の姿を体験できる江の川鐵道「三江線鉄道公園」が「Yoyappin(ヨヤッピン)」から予約可能に

廃線後も、地域と連携しながら鉄道資産を活かす姿勢は、
今後のローカル線の在り方を考えるうえで、ひとつのモデルケースになりそうです。

アクセスについて

三江線が廃止になった後は、バス転換されています。しかし、三江線に沿って路線が設定されておらず利用は難しいのが現状です。したがって、自動車での訪問をおすすめします。なお、公共交通での訪問は不可能ではありませんので、その場合は、江の川鐡道の公式ホームページに案内がありますのでそちらを参考にしてください。

リンク:江の川鐵道公式サイト


まとめ

三江線は、もう時刻表の中にはありません。
けれど、

  • 線路に触れ
  • 駅に立ち
  • 鉄道だった時間を想像する

そんな体験は、今も可能です。

廃線跡をどう活かすか。
その答えの一つが、江の川鐵道のトロッコ列車と駅舎活用なのかもしれません。


同じく三江線の廃線跡を利用して、レールバイクを走らせている「川本町観光協会」の記事はこちらとなります。なお、現在は運休しています。

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