JR西日本は2026年8月4日、山陰本線・山口線を走る特急「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」について、2027年春から全席指定席として運行すると発表しました。
現在は一部の車両が自由席となっていますが、2027年春からは自由席を指定席に変更します。
また、前日・当日でも予約できる「トク特チケットレス」についても、2026年9月1日発売分から設定区間を拡大。便利になる一方、価格は値上げされます。
特急「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」の全席指定席化、
JR西日本ホームページ
及び「トク特チケットレス」の設定区間拡大等について
「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」が2027年春から全席指定席に
今回の大きな変更は、特急「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」の全席指定席化です。
実施時期は2027年春とされており、具体的な日付については決定次第発表されます。
対象となる運転区間は次の通りです。
| 特急列車 | 運転区間 |
|---|---|
| スーパーまつかぜ(7往復・14本) | 鳥取~益田 |
| スーパーおき(3往復・6本) | 鳥取~新山口 |
現在、「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」には自由席が設定されており、列車によって1~3両が自由席となっています。
今回の変更では、この自由席1~3両を指定席に変更します。
これにより、2027年春以降は「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」に乗車する場合、基本的にあらかじめ座席を確保してから乗車するスタイルになります。
JR西日本は、自由席を利用する場合にはホームで長時間並ぶことがある一方、全席指定席化によってスマートフォンから座席を予約し、発車時刻に合わせて駅へ向かうことができるとしています。
「自由席がなくなる」という点だけを見ると不便になるようにも感じますが、座席を確保してから駅へ向かえるというメリットもあります。
「トク特チケットレス」は設定区間を拡大
全席指定席化とあわせて注目したいのが、JR西日本のネット予約「e5489」で利用できる「トク特チケットレス」です。
「トク特チケットレス」は、特急列車の普通車指定席を対象としたチケットレス特急券で、今回、設定区間が拡大されます。
新しい価格は、2026年9月1日発売分から次のようになります。
| 営業キロ | 「トク特チケットレス」価格 |
|---|---|
| ~50km | 550円(現在 300円・500円) |
| ~100km | 900円(現在 700円) |
| ~150km | 1,250円(新規設定) |
利用する際は、別途乗車券が必要です。ICOCAなどの交通系ICカードや定期券などを組み合わせて利用できます。
発売は利用日の前日・当日となっているため、急に特急列車を利用することになった場合にも使いやすい商品です。逆に、繁忙期には使いにくいです。
ただし、価格については注意が必要です。
現在設定されている区間では、50kmまでが300円または500円、100kmまでが700円となっており、今回の改定では550円、900円へ値上げされます。
一方で、設定区間そのものは拡大されるため、これまで対象外だった区間でも利用できるようになります。
「パスカル」の発売も終了へ
今回の全席指定席化に伴い、現在利用できる「パスカル」にも変更があります。
「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」の自由席を利用できる特急用定期券「パスカル」は、2027年春の全席指定席化に先立って発売を終了します。
発売終了のタイミングは有効期間によって異なります。
- 6カ月有効:2026年9月1日有効開始分をもって終了
- 3カ月有効:2026年12月1日有効開始分をもって終了
- 1カ月有効:2027年2月1日有効開始分をもって終了
いずれも、有効期間終了日が2027年2月28日となるものをもって終了となります。
また、「パスカル用回数指定席券(山陰地区)」も2026年12月1日をもって発売終了となります。
現在「パスカル」を利用している人にとっては、今後の利用方法を考える必要がありそうです。
やくもでは全席指定席化後もパスカルを約1年間残したのに、なぜ今回は先に終了するのか?
2024年3月に全席指定席化された「やくも」などでは、パスカルの発売が全席指定席化と同時に終了するのではなく、2025年2月28日まで有効となるものをもって発売終了とされました。全席指定席化後も、車内に空席があればパスカル利用者が座席を利用できる取り扱いでした。
一方、今回の「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」では、2027年春の全席指定席化を前にパスカルの発売を終了します。全席指定席化後に「空席があれば着席できる」という扱いを設けない方針とみられます。
岡山発着特急に続いて山陰特急も全席指定席へ
今回の発表は、岡山を拠点に鉄道を利用する人にとっても気になるニュースです。
JR西日本では、特急「やくも」や「スーパーいなば」がすでに全席指定席となっているほか、2027年春からはJR四国と直通運転する「しおかぜ」「南風」も全席指定席化される予定です。
以前、このブログでも「しおかぜ」「南風」の全席指定席化を受けて、「次はスーパーまつかぜ・スーパーおきか」という記事を書きました。
その予想から約5カ月。今回、実際に「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」の全席指定席化が発表されました。
岡山駅を発着する特急列車だけでなく、山陰方面の特急列車でも自由席が無くなることになりました。
まとめ 全席指定席化で「予約して乗る」スタイルへ
今回の変更を整理すると、
2027年春
- 「スーパーまつかぜ」全席指定席化
- 「スーパーおき」全席指定席化
- 自由席1~3両を指定席に変更
2026年9月1日発売分から
- 「トク特チケットレス」の設定区間拡大
- 50kmまで550円
- 100kmまで900円
- 150kmまで1,250円
終了するもの
- 「パスカル」の発売
- 「パスカル用回数指定席券(山陰地区)」の発売
となります。
「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」を利用する際には、これまでのように自由席へ並んで乗車するのではなく、e5489などで座席を確保してから駅へ向かうという利用方法が基本になっていきそうです。
特に「トク特チケットレス」は値上げとなるものの、前日・当日に予約できるうえ設定区間も拡大されます。
JR西日本が進める在来線特急の全席指定席化が、山陰地区にも広がることになりました。
2027年春のダイヤ改正で具体的な実施日や座席配置などがどのようになるのか、今後の発表にも注目したいところです。



