高松琴平電気鉄道(ことでん)は、琴平線で運行している1070形1073号・1074号について、2026年11月末頃をもって運行を終了すると発表しました。
1070形は元京急600形を種車とする車両で、ことでんでは1984年から運行を開始した車両です。
今回の1073号・1074号が引退すると、ことでんに残る1070形は1071号・1072号の2両だけとなります。
ことでんホームページ
1070形は元京急600形
1070形は、ことでんが導入した車両の中でも特徴的な存在です。
ことでん公式の車両図鑑によると、1070形は京急600形(2代目)を種車として、1984年から導入された車両です。
ことでん初の冷房車として登場した車両でもあります。
京急時代には改造によって編成や運転台の構造が変更されており、ことでんへの入線にあたっては正面を貫通式に改造しています。
そのため、京急時代とは外観が大きく変わっていますが、テールライトには種車のものが再利用されています。
車体長は17.5mで、現在のことでんの大型車両と比べるとコンパクトな車両です。
長年にわたって琴平線を走り続けてきたことから、ことでんを代表する旧型車両の一つとなっています。
引退する1073・1074号と残る1071・1072号
今回引退する1073号・1074号とともに、現在の1070形には1071号・1072号があります。
こちらの2両については、2025年に最後の全般検査を実施した際、ことでん導入当時の「ファンタンゴレッド」に復刻塗装されました。
2025年8月20日から運行を開始したもので、引退までの期間、このカラーで運行する予定とされていました。
つまり今回1073・1074号が引退すると、1070形はこのファンタンゴレッドに塗られた1071・1072号だけになります。
2025年の復刻塗装では、1071・1072号と1073・1074号、さらに1087・1088号を並べた撮影会も開催されました。
1073・1074号はコーンイエロー、1071・1072号はファンタンゴレッドと、それぞれ異なるカラーリングを見ることができました。
今後は1073・1074号の引退によって、1070形の姿を見る機会も大きく変わりそうです。
1070形の引退と新型2000形の登場
今回の1070形引退は、ことでんの車両が大きく変わる節目ともいえそうです。
ことでんでは2026年秋以降、新型車両2000形の導入を予定していました。
そして2000形は、2026年10月1日から運行を開始することがすでに発表されています。
1070形1073・1074号の運行終了は11月末頃ですから、今年の秋は新型2000形が走り始める一方で、長年活躍してきた1070形の一部が姿を消すことになります。
さらに、ことでんでは2000形の運行開始を記念した「2000形 運行開始記念IruCa」も10月2日に発売予定です。
200枚限定で、瓦町FLAG駅4階の特設ブースで販売されます。
新型車両の登場と旧型車両の引退。
2026年秋は、ことでんの車両の世代交代を感じる機会になりそうです。
66年ぶりの新造車両が登場することでん
今回の1070形1073・1074号の引退を考えるうえで、もう一つ注目したいのが、ことでんの車両更新の方向性です。
ことでんでは長年、京浜急行電鉄(京急)や京王電鉄、名古屋市交通局などから譲り受けた車両を活用してきました。
今回引退する1070形も、もともとは京急600形として製造された車両です。
その一方で、2026年10月1日からは新型車両「2000形」の営業運転が始まります。
ことでんにとっては、約66年ぶりとなる新造車両です。2025年度の安全報告書では、2000形について「65年ぶりの新造車両」として導入を計画していることが示されていました。
つまり、長年にわたって他社から譲り受けた車両を活用してきたことでんが、自社線向けに設計された新造車両を導入する段階に入ったことになります。
2026年5月の運賃改定申請では、2024年度から2028年度にかけて「老朽化した車両の代替更新」を含む投資が進められていることも明らかにされています。
1070形をはじめとする旧型車両が少しずつ姿を消す一方、2000形のような新しい車両が加わる。
今回の1073・1074号の引退は、ことでんの車両が次の世代へ移っていく流れの中で見ることもできそうです。
「ファンタンゴレッド」の1071・1072号はもう少し走り続ける
今回の発表で、1070形がすべて引退するわけではありません。
最後に残るのは、復刻塗装された1071号・1072号の2両です。
ことでんは2025年の復刻塗装発表時から、この2両について「引退までの期間」をファンタンゴレッドで運行するとしていました。
2026年4月には、復刻塗装記念イベントやグッズ、サヨナラ運行についてのアイデア募集も行われました。
その際には、1070形の引退時期はまだ未定とされていましたが、今回の発表で1073・1074号について11月末頃の運行終了が明らかになりました。
今後は1073・1074号の引退イベントだけでなく、残る1071・1072号についても、どのような運行やイベントが行われるのか気になるところです。
長年ことでんの琴平線を走ってきた1070形。
「元京急600形」という経歴を持つ車両が、ことでんで最後の活躍を続けています。
1073・1074号の引退まで、残された期間はあと2か月余り。
最後の姿を記録しておきたいという方にとっても、今後の運行や引退記念イベントの発表は気になるところです。
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