ドクターイエローT5編成 引退後は7号車を江田島市で保存展示へ 2027年9月から

ドクターイエローT5編成 JR西日本

JR西日本は2026年9月17日、2027年1月に検測運転を終了して引退する予定の「ドクターイエロー」T5編成について、編成の一部である7号車を保存展示すると発表しました。

保存展示されるのは、広島県江田島市にあるJR西日本グループ・広成建設の「江田島研修センター~み・ら・い~」です。

展示開始は2027年9月を予定しています。

ドクターイエロー保存へ JR西、広島で来年秋にも

JR西日本ホームページ

保存されるのはT5編成の7号車

今回保存されるのは、T5編成の7号車です。

T5編成は2005年に製造された923形3000番代の新幹線電気軌道総合試験車で、東海道・山陽新幹線の東京~博多間を走行しながら、電気設備や軌道設備などの検測を行ってきました。

JR東海が所有していたT4編成は2025年1月に引退しており、現在走っているドクターイエローはJR西日本のT5編成のみとなっています。

ドクターイエローT5編成は2027年1月に検測運転を終了し、引退する予定です。引退についてはこちらの記事でも紹介しています。

引退までには、10月11日に開催される「新幹線ふれあいデー」など、T5編成を見る機会も残されています。

今回、T5編成の7号車を保存することになった背景には、山陽新幹線の開業以来、新幹線の保守業務に携わってきた広成建設の存在があります。

JR西日本は、ドクターイエローが新幹線の安全を支えてきた役割や意義を後世に継承するため、鉄道保守の技術と実績を持つ広成建設で保存展示するとしています。

現在、9月30日までにJ-WESTカードで1万円以上利用した人を対象にしたドクターイエロー体験乗車ツアーが11月2日に実施されます(事前エントリーが必要)。

保存場所は「江田島研修センター~み・ら・い~」

保存展示される「江田島研修センター~み・ら・い~」は、広成建設の研修施設です。

江田島市から旧切串中学校の土地と校舎の譲渡を受け、校舎を改修して2022年3月に開設されました。

社員の技術力向上や人材育成、各種技術研修などに利用されています。

今回、敷地内に新たな鉄道保守技術の展示施設を建設し、その施設でドクターイエロー7号車を保存展示する計画です。

展示開始は2027年9月の予定となっています。

「鉄道のない江田島市」にドクターイエローがやってくる

今回の保存展示で個人的に興味深いのは、保存先が江田島市となったことです。

江田島市には鉄道がありません。

江田島市の土手三生市長も、2026年9月18日に公開したコメントの中で、今回の展示について「鉄道のない江田島市への展示」と表現しています。

リンク:ドクターイエロー展示計画に関する市長コメント|江田島市役所ホームページ

市長は、ドクターイエローの展示について、単なる観光資源にとどまらず、地域の魅力に新たな価値を加え、国内外から多くの人を迎える機会になることへの期待を示しています。

また、江田島市としても関係者と連携して受け入れ体制を整えていくとしています。

鉄道車両の保存というと、駅や鉄道博物館など鉄道との関係が深い場所をイメージすることが多いですが、今回は鉄道のない島に新幹線の検測車両が保存されることになります。

ドクターイエローを見ることを目的に江田島を訪れる人が増えれば、江田島市にとっても新たな観光・交流のきっかけになるかもしれません。

2027年1月に引退、9月から保存展示

T5編成は2027年1月に検測運転を終了し、引退する予定です。

そして約8か月後となる2027年9月から、7号車が江田島市で保存展示される予定です。

ドクターイエローについては、今後N700Sに検測機能を搭載する方式へ移行するため、現在の923形による検測運転は終了します。

T5編成そのものは引退することになりますが、少なくとも7号車については、江田島市でその姿を見ることができるようになります。

2027年1月の引退まで、そして引退後の保存展示まで、ドクターイエローT5編成の今後にも注目したいと思います。

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