組合ネタが続いてすみません 中央総武各駅停車に投入されるE235系がハンドル訓練なしで運行の予定 約1000人の命を預かっているのでは? あわせてE235系投入で2編成減少か

E235系(中央・総武各駅停車) JR東日本

JR東日本の中央・総武各駅停車に、山手線から転属したE235系が投入される予定です。

しかし、輸送サービス労組東京地本が2026年10月7日に提出した緊急申し入れによると、E235系の導入にあたって、運転士が実際に営業線で運転する「ハンドル訓練」を実施せず、机上教育と構内での車両を使った訓練のみとする方針が示されているようです。

鉄道の安全を考えるうえで、気になる内容です。

※この記事は、労働組合が公表した資料をもとにまとめています。会社側の判断や訓練計画の詳細については、別途確認が必要です。

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中央・総武各駅停車にE235系を投入

中央・総武各駅停車では、2027年春以降にワンマン運転を実施する計画があり、山手線から転属したE235系の投入も予定されています。

輸送サービス労組東京地本の資料によると、現在運用しているE231系0番台6編成を、E235系4編成に置き換える計画です。

この計画どおりに置き換えが進みこれ以外の車両の動きがなければ中央・総武各駅停車の車両が所属する三鷹車両ベースとしては、車両数が2編成減少することになります。

E235系の導入にハンドル訓練は必要ないのか

今回、気になったのは新型車両の導入に伴う運転士の訓練です。

組合資料では、現場の一部管理者から、E235系の習熟訓練について「机上教育と構内での現車訓練のみ実施する」との回答があったとされています。

これに対し、労働組合はハンドル訓練の実施を求めています。

その理由として挙げられているのが、現在使用しているE231系0番台・500番台との違いです。

  • 機器類の配置や運転台周辺の形状が異なる
  • 高運転台からのTASC定位置停止に関する見え方が異なる
  • 前方の視認性が異なる

車両の基本的な運転方法が共通していても、運転台の構造や見え方が違えば、実際の運転で確認しておきたいこともあるでしょう。

机上教育や構内での訓練に加え、実際の線路を走行して習熟する機会を設ける必要はないのでしょうか。

約1000人の命を預かる運転士

中央・総武各駅停車は、首都圏の通勤・通学輸送を担う路線です。運転士は、多くの利用者を乗せた列車を日々運転しています。

列車1本に乗車する人数は時間帯や区間によって異なりますが、混雑する時間帯には非常に多くの人が利用します。運転士は、その一人ひとりの安全に関わる仕事を担っています。

もちろん、ハンドル訓練を実施しなければ安全に運転できないと、直ちに断定することはできません。車両の構造や機器の違いに応じた教育・訓練が適切に行われ、安全性が確保されているかどうかが重要です。

ただ、実際に運転する乗務員から訓練の必要性を訴える声が上がっているのであれば、会社側には、その不安に向き合ってほしいと思います。

車両を効率的に運用することや、ワンマン運転に向けて準備を進めることも大切です。しかし、鉄道を利用する立場からすれば、安全を確保するための訓練をどのように考えているのかも知りたいところです。

E235系はTASC制御が可能です

E231系0番台とE235系は、いずれもTASC(定位置停止装置)を使用しています。会社側としては、停車操作に関する共通点などを踏まえ、営業線でのハンドル訓練を省略できると判断しているのかもしれません。

業務用シミュレータをもとに製作されているJR東日本トレインシミュレータでも、TASCを使用すると、列車が駅の所定位置にかなり正確に停車する様子を体験できます。停車操作の多くを装置が支援することは、運転士の習熟訓練を考えるうえでも重要な要素でしょう。

ただし、列車の運転は駅に停車させることだけではありません。新しい車両での運転台機器の扱いや、実際の線路での運転、異常時の対応などについて、どのような教育・訓練が行われるのかも重要です。TASCを使用しているという理由だけで、営業線での訓練が必要ないと判断してよいのか。会社側の考え方も知りたいところです。

E235系の投入で車両数は減少するのか

中央総武各駅停車 E231系0番台 幕張本郷駅 alt="中央総武各駅停車 E231系0番台 幕張本郷駅" class="wp-image-17551"/>
中央総武各駅停車 E231系0番台 幕張本郷駅

今回のE235系導入では、E231系0番台6編成をE235系4編成に置き換える計画が示されています。単純に編成数を比較すれば、2編成の減少です。

一方、中央・総武各駅停車では2026年3月のダイヤ改正で、東京メトロ東西線への直通列車を減らし、総武線経由で千葉方面へ向かう列車を増やしています。区間によって増減があり、全体としては1時間あたり1本の減便となっています。

また、三鷹の車両数は2025年度と同じであることから、車両運用の見直しによって編成数を減らせる余地があるのかもしれません。

地下鉄東西線乗り入れ用のE231系800番台を0番台の運用に回すことが出来そうですので運用の工夫で対応するのかもしれません。

E235系の投入によって、単純に車両数が2編成減るという話なのか。それとも、ダイヤ改正や車両の運用の見直しを含めた車両運用全体の再編なのか。今後の発表を確認したいところです。

車両の置き換えとワンマン運転、安全対策は別に考えたい

今回のE235系導入は、車両の置き換えだけでなく、中央・総武各駅停車のワンマン運転計画とも関係しています。

ワンマン運転では、運転士が列車の運転に加え、乗降時の安全確認などにも対応することになります。新しい車両への習熟とワンマン運転への習熟は、関連する部分があっても、それぞれ確認すべき点があるでしょう。

車両の置き換えを予定どおり進めることが優先され、現場の乗務員が不安を感じたまま営業運転に入るようなことがあれば、利用者にとっても望ましい状況ではありません。

一方で、今回の資料は労働組合側が提出した申し入れであり、会社側の訓練計画の全容や、安全性についての判断がすべて明らかになっているわけではありません。今後、会社側がどのような回答をするのかも注目したいと思います。

組合に関する記事が続いてしまいましたが、労働条件の問題は、そこで働く人だけの問題とは限りません。鉄道の安全や安定した運行にも関係するからです。

中央・総武各駅停車のE235系導入にあたっては、車両の置き換えやワンマン運転の準備だけでなく、運転士が安心して乗務でき、利用者も安心して乗車できる体制を整えてほしいと思います。

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