小湊鐵道は9月24日、台風25号による小湊鉄道線の被災状況と今後の復旧見通しについて発表しました。
9月21日から22日にかけての大雨により、上総牛久駅から上総中野駅までの区間で土砂流入や路盤流出などの被害が発生。9月24日時点で24か所の被災が確認されています。
一方、養老渓谷エリアなどでは道路の通行止めや停電、断水、固定電話の回線不通も発生しており、現地調査は現在も続いています。
小湊鐵道は、今回の被害だけでなく、これまでの台風や豪雨による被害を含めた復旧計画についても、いったん白紙として再検討するとしています。
台風25号の影響による小湊鉄道線の被災状況
小湊鐵道ホームページ
および今後の復旧見通しについて
上総牛久~上総中野間で24か所の被害
今回の被害は、小湊鉄道線の上総牛久駅~上総中野駅間で確認されています。
9月24日時点で判明している被災箇所は24か所。ただし、これは現時点で確認できている箇所であり、現地調査は引き続き行われています。
主な被害として小湊鐵道は、
- 沿線斜面の崩落による土砂や倒木の線路内への流入
- 路盤や盛土の流出、法面崩落
- レール、枕木、踏切、信号設備などの鉄道施設の破損
を挙げています。
被災箇所を区間別に見ると、
- 上総牛久~上総川間:2か所
- 高滝~里見間:2か所
- 里見~飯給間:4か所
- 飯給~月崎間:5か所
- 月崎~上総大久保間:4か所
- 上総大久保~養老渓谷間:2か所
- 養老渓谷~上総中野間:5か所
特に養老渓谷駅周辺を含む区間でも複数の被災箇所が確認されています。
現在も五井~上総牛久間は通常運行
現在の運行状況は、五井駅~上総牛久駅間が通常運行。
一方、上総牛久駅~上総中野駅間は当面の間、終日運休となっています。小湊鐵道の公式サイトでも、9月25日時点で同区間の運休が案内されています。
今回の被害では鉄道施設だけでなく、沿線道路にも被害が出ています。
小湊鐵道によると、沿線道路では路面崩落による通行止めや規制が発生しているため、現時点ではバスなどによる代行輸送の実施予定もありません。
鉄道が運休しているからバスで代替すればよい、という状況にもなっていないようです。
なお、五井駅で接続しているJR内房線は9月23日から本数を減らして運転を再開していますが千葉県内のJRの路線では、多くの区間で運転見合わせとなっています。
養老渓谷エリアでは被害の全貌把握に時間
今回の発表で特に気になるのが、復旧時期について具体的な時期が示されていないことです。
小湊鐵道は、現在も現地調査を継続しているものの、被害が広範囲に及んでいるとしています。
さらに養老渓谷エリアをはじめとする被災地域では、
- 道路通行止め
- 停電
- 断水
- 固定電話の回線不通
が発生。
こうした状況もあり、被害の全貌を把握するまでに時間を要していると説明しています。
そのため、現段階では「○月○日に運転再開」といった復旧時期を示せる状況にはないと考えられます。
これまでの復旧計画もいったん白紙に
さらに今回の発表で注目したいのが、今回の台風25号による被害だけの話ではないことです。
小湊鐵道は、本年6月の「台風6号、7号」および「令和8年8月千葉豪雨」による被害について進めていた一連の復旧計画について、
「一度白紙として再検討」
するとしています。
これまでの被害からの復旧を進めている途中で、今回の台風25号によってさらに大きな被害が発生したため、これまで想定していた復旧計画そのものを見直す必要が出てきたということになります。
小湊鐵道は今後、行政機関など関係機関の協力を得ながら復旧を進め、見通しが判明次第、速やかに公表するとしています。
8月の千葉豪雨で復旧した場所も再び被災
今回公開された被災現場の写真資料には、被災箇所の区間だけでなく、現場の状況も掲載されています。
その中には、里見~飯給間の被災箇所について「令和8年8月千葉豪雨で被災し、復旧を終えていた地点」と記載された場所もあります。
小湊鐵道では、8月の豪雨による被害からの復旧工事を進め、9月19日にはいったん全線で列車の運転を再開していました。
6月、8月、そして9月と、短期間のうちに大きな被害が繰り返されていることを考えると、今回の復旧は単純に被災箇所を元に戻すだけではなく、今後の災害への対応も含めて検討する必要がありそうです。
いすみ鉄道は被害の状況について現時点で不明
上総中野駅で小湊鐵道と接続しているいすみ鉄道ですが、こちらは9月27日の時点で被害に関する状況は分かっていません。
2025年の脱線事故の影響で運転を見合わせているいすみ鉄道ですが、今後の情報に注目されます。
復旧時期については今後の発表を待つことに
小湊鉄道線は、五井~上総牛久間については通常運行を続けていますが、上総牛久~上総中野間については当面の間、運休が続きます。
今回の発表では24か所の被災が明らかになった一方、現地調査はまだ続いています。
また、養老渓谷エリアでは鉄道だけでなく道路などのインフラにも被害が発生しており、被害全体を把握すること自体に時間が必要な状況です。
そのため、現時点では復旧時期を予想するよりも、今後、小湊鐵道から発表される被災状況や復旧計画を待つ段階といえそうです。
小湊鐵道は、復旧の見通しが判明次第、速やかに公表するとしています。




