JR東日本は9月26日、台風25号の影響で運転を見合わせている千葉県内のJR線について、9月28日(月)以降の代行輸送計画を発表しました。
総武本線八街~成東間、成田線佐原~銚子間、久留里線では9月28日から代行輸送が行われます。
一方、内房線の姉ケ崎~木更津間については、代行バスを確保できる台数が十分ではないことから、9月28日からは代行輸送を行わないことになりました。
なお、内房線の不通区間のうち長浦~木更津間については、これまで「鉄道を活用した輸送」の実施が検討されていました。今回の案内では代行バスなどの輸送計画が示された一方、この鉄道を活用した輸送については新たな内容は示されていません。
JR東日本では引き続きバスの確保に向けて調整するとしています。
JR東日本ホームページ
(2026年9月29日追記)JR東日本から情報の更新がありました。
(2026年9月28日追記)JR東日本から、長浦駅の北側(姉ケ崎駅方面)に分岐器等を設置して長浦~木更津間での列車の運転を検討していることが発表されました。
9月27日以降の千葉県内のJR線の運行計画はこちらをご覧ください。
9月28日から代行輸送を行う区間
今回発表された代行輸送の対象区間は次のとおりです。
| 路線 | 区間 | 代行輸送 | 始発 | 最終 |
| 総武本線 | 八街~成東 | 代行バス | 6:30 | 21:00 |
| 成田線 | 佐原~銚子 | 代行バス | 6:00 | 20:50 |
| 久留里線 | 木更津~久留里 | 代行バス | 木更津 8:20 久留里 7:18 | 木更津 18:53 久留里 16:44 |
| 久留里線 | 久留里~上総亀山 | タクシー | 久留里 7:20 上総亀山 6:56 | 久留里 20:42 上総亀山17:15 |
代行バス・タクシーによる代行輸送が実施される時間は、通常の列車の時間帯より短くなっています。早朝・深夜の時間帯に利用される方は注意が必要です。
なお、JR東日本は代行バスについて、列車よりも所要時間が大幅にかかるほか、バスの台数や定員には限りがあるため、混雑状況によっては乗車を待つ場合があるとしています。
内房線姉ケ崎~木更津間は代行輸送を行わず
今回の発表で特に注目したいのが、内房線の姉ケ崎~木更津間です。
この区間は台風25号による被害が大きく、JR東日本は運転再開まで少なくとも3か月程度かかる見込みとしています。
当初は9月28日以降の代行バスについて検討するとしていましたが、今回の発表では、9月28日からバス台数が確保できるまでの間、代行バスの運転を取りやめることになりました。
理由は、利用状況を踏まえると相当数のバス台数を確保する必要があるものの、現時点では1時間に1~2台程度の確保にとどまっているためです。
JR東日本では、引き続きバス台数の確保に向けて調整するとしています。
姉ケ崎~木更津間には長浦駅、袖ケ浦駅、巌根駅があります。
この区間では列車も代行バスも利用できない状態が続くことになるため、利用者にとってはかなり厳しい状況です。
なお、内房線は姉ケ崎以北の千葉~姉ケ崎間では本数を減らして運転し、木更津~安房鴨川間は9月26日から運転を再開しています。
総武本線は八街~成東間で代行バス
総武本線では、9月27日始発から榎戸~八街間の運転が再開しました。
一方、八街~成東間は復旧まで1か月程度かかる見込みとなっています。
今回、八街~成東間について9月28日から代行バスが運転されることになりました。
またJR東日本は、総武本線を利用する場合には東金線・外房線による迂回乗車もあわせて利用するよう案内しています。
前回の記事では、榎戸~八街間の運転再開と、八街~成東間の復旧に1か月程度かかる見込みについて紹介しました。
今回はそこからさらに、八街~成東間の代行輸送について具体的な運行時間が発表されたことになります。
成田線佐原~銚子も9月28日から代行輸送
成田線では佐原~銚子間で運転を見合わせています。
この区間については10月4日からの運転再開を予定しており、それまでの間、9月28日から代行バスが運転されます。
代行バスは佐原駅・銚子駅の双方から運転され、始発は6時00分、最終は20時50分です。
ただし、JR東日本は代行バスの台数や定員には限りがあるとしています。
列車と同じ感覚で利用できるとは限らないため、時間には余裕を持ったほうがよさそうです。
久留里線は木更津~久留里と久留里~上総亀山で対応が分かれる
久留里線については、木更津~久留里間で10月3日からの運転再開が予定されています。
9月28日からは運転再開までの間、木更津~久留里間で代行バスが運転されます。
一方、久留里~上総亀山間については、現在も運転再開の見込みが立っていません。
この区間では代行バスではなくタクシーによる代行輸送が行われます。
久留里駅と上総亀山駅の間で、列車ではなくタクシーを使った代行輸送となる点も今回の発表の特徴です。
JR九州とJR東日本で異なる代行輸送の対応
今回のJR東日本の対応を見ていると、今年8月に熊本地震で被災した鹿児島本線の宇土~八代間でJR九州が行った代行輸送との違いも気になります。
JR九州では、代行バスの輸送力に限りがあることを前提に、朝夕の時間帯に運行本数を設定し、通学利用を優先して輸送可能な範囲で代行輸送を行うという対応を取りました。
一方、今回のJR東日本では、内房線姉ケ崎~木更津間について、必要なバス台数を確保できないことから、9月28日以降は代行輸送を行わないことになりました。
どちらも被災によって十分な代行輸送力を確保できないという事情は共通していますが、限られた輸送力で一部の利用者を優先して輸送するのか、それとも十分な輸送力を確保できるまで代行輸送を行わないのかという対応の違いがあります。
被災時の代行輸送では、「できるだけ多くの利用者を運ぶ」ことだけでなく、限られたバスをどのように使うかという難しい判断も必要になります。今回のJR東日本の対応は、JR九州の事例と比較してみると、その違いがよく分かります。
代行輸送の開始で利用できる区間は増えるものの……
今回のJR東日本の発表では、JR線の各区間について代行輸送の計画が示されました。
9月28日からは千葉県内の複数の運転見合わせ区間で代行輸送が始まります。
ただ、すべての区間で代行輸送が行われるわけではありません。
特に内房線姉ケ崎~木更津間については、利用者が多いことを踏まえて相当数のバスが必要とされる一方、現時点では十分な台数を確保できていません。
そのため、バスを確保できるまで代行輸送を行わないという異例の対応となりました。
今後、バスの確保が進めば代行輸送が始まる可能性があります。
なお、千葉県内の鉄道では小湊鐵道も上総牛久~上総中野間で運転を見合わせており、こちらも代行輸送は当面予定されていません。
姉ケ崎~木更津間については、JR東日本から新たな発表があり次第、改めて紹介したいと思います。
※この記事は2026年9月26日にJR東日本が発表した内容をもとに作成しています。運転再開や代行輸送の内容は今後変更される場合があります。





