指定席譲って問題で気になる事 小学校入学前のこどもだと運賃・特急券も追加で必要になるのでは・・・

東海道新幹線N700系の車内 鉄道全般

未就学児=完全無料、ではない鉄道ルール

確かに、JRのルールでは小学校入学前のこども(幼児)は、一定条件のもとで運賃がかかりません。
ただし、ここが大事なポイントです。JR西日本の旅客営業規則第73条では次のように定められています。

(旅客の区分及びその旅客運賃・料金)
第73条 旅客運賃、急行料金又は座席指定料金は、次に掲げる年齢別の旅客の区分によつて、この規則の定め
るところにより、その旅客運賃・料金を収受する。
大人 12才以上の者
小児 6才以上12才未満の者
幼児 1才以上6才未満の者
乳児 1才未満の者
前項の規定による幼児又は乳児であつても、次の各号の1に該当する場合は、これを小児とみなし、旅客
運賃・料金を収受する。

⑴ 幼児が幼児だけで旅行するとき。
⑵ 幼児が、乗車券を所持する6才以上の旅客(団体旅客を除く。)に2人を超えて随伴されて旅行するとき。
ただし、2人を超えた者だけ小児とみなす。
⑶ 幼児が、団体旅客として旅行するとき又は団体旅客に随伴されて旅行するとき。
⑷ 幼児又は乳児が、指定を行う座席又は寝台を幼児又は乳児だけで使用して旅行するとき。
幼児又は乳児が、第140条の2の規定により当社が確保した座席を使用して旅行するとき。
3 前項第4号の場合の座席又は寝台の使用区間の起点又は終点が当該列車の停車駅と停車駅の中間となる場
合は、第71条第1項第2号の規定を準用する。
4 第2項の場合の外、幼児又は乳児に対しては、旅客運賃・料金を収受しない。
5 特別車両料金、寝台料金及びコンパートメント料金は、旅客の年齢によつて区別しない。

→この中で指定席は、第73条第2項第5号の規定の適用を受けます。そのため、無料になるのはJRが確保した「座席を使わない場合」が前提となります。

つまり、

  • 自由席で膝の上に乗せる
  • 混雑していない車内で立っている

といったケースに限られます。


指定席に座らせた時点で「有料扱い」

では、指定席はどうなるのか。

結論から言うと、
未就学児(幼児・乳児)であっても、指定席を1席使うなら「きっぷが必要」 になります。

しかも必要なのは、

  • 指定席券だけ
    ではありません。

必要になるのはこの2つ

  • 乗車券(運賃)
  • 特急券(指定席料金)

つまり、大人と同じように
「運賃+特急・指定席料金」 がセットで必要になります
(※金額は「小児料金」ですが、無料ではありません)。


「指定席を譲ってもらった」は通用するのか?

ここが今回いちばん気になるところです。

たとえば、

  • 大人が購入した指定席
  • その大人が自由席へ移動
  • 空いた指定席に未就学児を座らせる

一見、座席は空いているように見えますが……

  • その指定席は「大人本人のために発券されたもの」
  • 未就学児が使うなら、本来は子ども用のきっぷが必要

ということになります。

つまり、
「席が空いているかどうか」ではなく、「誰のきっぷか」 が重要なのです。また、指定席特急券での自由席車両の利用はできませんので譲った人は、自由席特急券の購入が追加で必要となります(その列車より後の列車での指定席特急券での自由席利用は可能ですが、同じ列車では使用できません。)

これは原則ですので、車掌さんの判断で許される場合もありますが、事前に車掌さんに相談してからにすることをお勧めします。


車掌さんに指摘されたらどうなる?

現場対応はケースバイケースですが、

  • 正規のきっぷを持っていない
  • 指定席を使用している

と判断されれば、
車内で不足分の運賃・料金を支払う ことになります。

悪質と判断されれば、
「指定席の不正利用」と見なされてもおかしくありません。


親切心がトラブルを生むことも

指定席を譲る側も、譲られる側も、
「悪気はない」ケースがほとんど だと思います。

ただ、鉄道は
きっぷ=契約
という非常にシビアな世界。

親切心のつもりが、

  • 周囲の乗客とのトラブル
  • 車内での注意
  • SNSでの炎上

につながってしまうのは、なんとも残念な話です。最悪、譲った相手が支払いを拒否し逮捕された場合は、後日警察署で事情聴取をされる場合もあり得ます。その際、交通費は出ますが遠くの警察署に行くことになり時間的に大きな損害となります。


まとめ

  • 未就学児でも
    指定席を使うなら「運賃+特急(指定席)料金」が必要
  • 「大人の指定席を譲る」行為は
    制度上、問題になる可能性が高い
  • 座れるかどうかではなく
    「正しいきっぷを持っているか」がすべて

混雑期の特急列車こそ、
ルールを知って、堂々と乗る のが一番気持ちいいはずです。

「知らなかった」では済まされない場面もありますので、
これから夏休み・帰省シーズンを迎える前に、
ぜひ一度、家族連れの指定席利用について考えてみたいですね。

タイトルとURLをコピーしました