2027年の春から、岡山と四国を結ぶ特急列車「しおかぜ」「南風」の全席指定席化の発表がありました。JR西日本は、在来線の特急列車については徐々に全席指定席化を進めておりその流れに沿ったものだと思われます。一方、JR四国は「トクトクきっぷ」などを見る限り自由席の存在を前提にした制度となっており両者の違いが見て取れます。
「しおかぜ」「南風」に関連する過去の記事です。
岡山側から見ると、指定席化は自然な流れにも見える
岡山駅を起点に特急列車を見ていると、
今回の全席指定席化は、どこか流れに沿った動きだったようにも思えます。
チケットレス特急券の普及や、
ネット予約を前提とした利用スタイルの定着など、
**JR西日本**は以前から
指定席を軸にした輸送を少しずつ進めてきた印象があります。
混雑の多い岡山〜松山・高知間の輸送を抱える立場として、
利用状況を事前に把握しやすい指定席中心の形に落ち着くのは、
ある意味で自然な選択だった、と受け取ることもできそうです。
それでも、四国の特急すべてが同じ形になったわけではない
一方で、今回の改正をよく見てみると、
四国の特急がすべて全席指定席になったわけではないことにも気づきます。
四国内を走る特急のうち、
- いしづち(高松駅~松山駅)
- しまんと(高松駅~高知駅)
これらの列車には、引き続き自由席が設定されています。また、四国内で完結する他の特急列車についても発表はありませんでした。また、JR四国の発売している「トクトクきっぷ」については特急列車に自由席があることを前提とした設定となっています。
「しまんと」については、公式発表がありませんでしたが2027年春から全席指定席化するのであれば今回同時に発表があったと思われますので自由席は残ると考えています。
この点は、
自由席という存在そのものが不要になったわけではない
というメッセージのようにも見えてきます。
自由席を残した判断にも、意味があったのかもしれない
四国の特急は、
- 短い区間の移動
- 日常的な用事
- 思い立っての利用
といった使われ方も多く、
必ずしも観光や長距離移動だけが前提ではないのが現状です。
そう考えると、
「時間を気にせず、そのまま乗れる自由席」は、
今も一定の役割を果たしている存在なのではないでしょうか。
岡山まで乗り入れる「しおかぜ」「南風」は全席指定席にしつつ、
四国内で完結する「いしづち」「しまんと」では自由席を残す――
そこには、JR四国なりの現実的な判断があった、
そんなふうにも受け止めることが出来ると思います。
境目になったのは「岡山をまたぐかどうか」だったのだろうか
こうして並べてみると、
一つの分かれ目が浮かび上がってくるようにも感じます。
- 岡山をまたぐ特急
→ 全席指定席 - 四国内で完結する特急
→ 自由席を維持
JR西日本のエリアに乗り入れるかどうか、
その違いが、今回の形に影響していた可能性もありそうです。
- 指定席を軸に考えるJR西日本
- 自由席の利便性も大切にしたいJR四国
その両方を踏まえた結果として、
現在の姿に落ち着いた、と考えることもできるのではないだろうか。
まとめ
- 2027年春、「しおかぜ」「南風」は全席指定席となった
- 一方で、「いしづち」「しまんと」には自由席が残された
- 指定席を重視する動きと、自由席を活かしたい思いの両方が見える
- 変えるところと、残すところを分けた改正だったようにも感じられる
全席指定席化は一つの節目ではあるが、
それですべてが決着した、という話でもなさそうです。
岡山から見ていると、
瀬戸大橋を渡る列車には、今も両社の考え方が重なり合っている
そんな印象を受けています。
この先、
利用のされ方がどう変わっていくのか。
また何か動きがあれば、静かに追いかけていきたい――
と思います。




