中京圏の私鉄を代表する 名古屋鉄道(名鉄)が、2026年度の鉄道事業における設備投資計画を発表しました。
投資額は 336億円。鉄道事業に付随する事業の109億円を加えると名鉄グループとしては446億円となります。
安全対策を軸にしながら、新型車両の投入や駅設備の改良など、利用者の“普段使い”を意識した内容が目立ちます。
今回の計画は、派手さよりも「確実に効く投資」を積み重ねていく、名鉄らしい堅実な内容と言えそうです。
名古屋鉄道ホームページ
2026年度の投資額446億円の内訳
鉄道事業(336億円)
- 安全・安定輸送確保(180億円)
- 高架化工事の実施(5か所)
- 高架橋柱等の耐震補強工事の実施
- 金山駅のホームドア設置のための駅改良工事の実施
- 駅・車両の快適性・利便性向上(155億円)
- 通勤型車両500系・9500系・9100系の新造(13編成 40両)
- 駅改良・バリアフリー化工事の実施
- 新型改札機の導入
- 駅係員による介助のWEB予約サービスの導入
鉄道事業以外(109億円)
- 商業施設「μPLAT豊田市」の開発
- 名鉄岐阜駅 商業施設のリニューアル
- 東岡崎駅前再開発計画の推進
投資の柱は3つ
「安全」「車両」「利便性」をバランスよく
2026年度の設備投資は、大きく次の3点に重点が置かれています。
- 安全・安定輸送のさらなる強化
- 新型車両の投入による老朽車両の置き換え
- 駅やサービス面での利便性向上
いずれも、日々名鉄を利用する通勤・通学客に直結するテーマです。
安全対策は引き続き最優先
災害・事故への備えを着実に強化
名鉄はこれまでも安全投資を重視してきましたが、2026年度もその姿勢は変わりません。
- 高架化事業や線路設備の改良
- 知立駅付近
- 喜多山駅付近
- 若林駅付近
- 苅安賀駅付近
- 新清洲駅付近
- 耐震補強や電力設備の更新
- 踏切の安全対策(検知装置・監視システムの高度化)
- ホームの安全性向上(ホームドア関連工事)
特に踏切対策や災害対応は、鉄道の信頼性を支える“縁の下の力持ち”。
利用者が普段あまり意識しない部分こそ、しっかり投資されている点は安心材料です。
新型車両の投入で世代交代を加速
500系・9500系・9100系あわせて13編成
alt="名古屋鉄道築港線線 9100系" class="wp-image-7304"/>
alt="名古屋鉄道名古屋本線 9500系" class="wp-image-7305"/>2026年度は車両面でも動きのある年になります。
- 通勤型車両の増備による老朽車両の置き換え
- 500系(6両編成) 1編成
- 9500系(4両組成) 5編成
- 9100系(2両組成) 7編成
500系は、100系の後継車両で豊田線・犬山線と名古屋市交通局鶴舞線との直通運転用の車両となります。
- 省エネ性能・快適性の向上
- バリアフリー対応の充実
名鉄ではここ数年、9500系・9100系といった比較的新しい形式への置き換えを進めてきましたが、2026年度もその流れが継続します。
派手な観光車両ではありませんが、
「毎日乗る車両が静かで、揺れが少なく、使いやすい」
──この積み重ねが、沿線価値を高めていくことになります。
駅の利便性向上も着実に|“ちょっと便利”の積み重ね
駅設備では、次のような取り組みが進められます。
- バリアフリー整備の継続
- 改札設備の更新(QR対応など将来を見据えた整備)
- 駅利用時のサポート体制の改善
大きく見た目が変わる改良ではなくても、
「乗り換えがスムーズになった」
「困ったときに使いやすくなった」
と感じられる改善は、利用者満足度に直結します。
グループ全体でも積極投資|鉄道を核に沿線価値を高める
名鉄グループ全体では、鉄道事業を含めた設備投資を幅広く展開。
鉄道は単体で完結する存在ではなく、沿線開発や地域づくりと一体で考えられています。
「鉄道を使ってもらう → 沿線に住んでもらう → また鉄道が使われる」
この好循環を、設備投資で下支えしていく姿勢が見えてきます。
まとめ|派手さより“信頼感”の名鉄投資
名鉄の2026年度設備投資計画は、
- 安全性を最優先
- 車両の世代交代を着実に
- 日常利用の快適さを底上げ
という、非常に実直な内容です。
大きな話題になりにくい分、長く・安心して使える鉄道を作る投資とも言えそうです。
通勤・通学で名鉄を利用している人にとっては、数年後に「なんとなく使いやすくなった」と感じられる、そんな変化が積み重なっていくのではないでしょうか。
参考資料
名鉄 2026年度 鉄道事業設備投資計画(PDF)
各鉄道事業者の2026年度の事業計画のまとめのページへのリンクです。


