しなの鉄道で2026年10月8日、線路をまたぐように金属製の棒が置かれているのが見つかり、列車の運転に影響が出ました。
SBC信越放送によると、現場は平原駅~御代田駅間の曲田踏切付近です。この影響で軽井沢駅~小諸駅間は約2時間にわたって運転を見合わせ、上下11本に運休や遅れが発生し、約1850人に影響しました。
線路をまたぐように置かれた金属棒は、なぜ信号に影響したのでしょうか。
しなの鉄道の線路上に「金属棒」 小諸駅~軽井沢駅間で約2時間にわたり運転見合わせ 上下11本に運休や遅れ 約1850人に影響
TBS NEWS DIG(信越放送)
線路をまたぐ金属棒で信号が赤に?
alt="赤信号(伯備線・井原線 清音駅)" class="wp-image-17636"/>今回の事案で注目したいのが、線路をまたぐように金属棒が置かれていたという点です。
鉄道の信号保安設備には、列車がどの区間にいるのかを検知する仕組みがあります。その代表的な方式のひとつが、レールを電気回路の一部として利用する「軌道回路」です。
軌道回路では、列車の車輪と車軸が左右のレールを電気的につなぐことで、列車がその区間にいることを検知します。この仕組みにより、列車がいる区間の信号を赤にするなど、安全を確保しています。
線路をまたぐように金属棒が置かれ、左右のレールが電気的につながる状態になると、列車がいなくても軌道回路が列車の存在を検知する場合があります。これを「短絡」といいます。
ただし、今回の現場でどのような信号設備が使われ、金属棒が具体的にどのような影響を与えたのかについては、公開情報だけでは断定できません。
金属棒が線路をまたいでいなかったら?
一方、金属棒が線路をまたいでいなかった場合、同じように信号が赤になるとは限りません。金属棒が線路内に残ったまま列車が接近すれば、車両と接触するおそれもあります。
現場は踏切付近ですが、踏切の障害物検知装置があれば、どのような物体でも検知できるというわけではありません。装置の有無や種類、検知できる範囲によっても状況は変わります。
今回のような事案では、信号保安設備が異常を検知して列車を止めることも重要ですが、そもそも線路内に物を置かないことが大前提です。金属棒が置かれた経緯を含め、原因の解明が待たれます。
故意に置かれたのか、それとも事故なのか
線路上に金属棒が置かれていたとなると、故意に置かれたものなのか、何らかの事情で落下したものなのかが気になるところです。
場所が踏切付近ですので、トラックなどの荷台から落下した可能性もあり断定は難しいと思われます。
報道では、警察が金属棒は人為的に置かれたものとみて捜査していると伝えられています。
動機や経緯については、今後の捜査を待つ必要があります。
過去には、カラスが線路上に置き石をした事例もあります。今回は、カラスがくわえるには大きいものですのでカラスが原因ではないとは思いますがどうでしょうか。
鉄道の安全を支える信号保安設備
鉄道は、運転士の注意だけで安全を確保しているわけではありません。信号保安設備などを組み合わせ、危険がある場合には列車を停止させる仕組みを整えています。
今回の金属棒が信号に影響したのであれば、設備が異常を検知して列車を停止させる方向に働いたことになります。
線路上に物を置く行為は、列車の運行を妨げるだけでなく、状況によっては重大な事故につながりかねません。
今回の事案がどのような経緯で発生したのか、捜査の進展が気になるところです。

