JR北海道は2026年9月9日、8月27日の大雨の影響で運転を見合わせている室蘭本線について、9月10日(木)の始発列車から運転を再開すると発表しました。
大雨によって静狩~小幌駅間では路盤の流出や土砂の流入、線路冠水などが発生していましたが、復旧工事が順調に進んだことから、当初の予定通り運転再開となります。
ただし、運転再開後もしばらくの間は被災箇所で徐行運転を行うため、特急列車・普通列車に10分程度の遅れが発生する見込みです。
札幌~函館方面を移動する場合や、北海道新幹線への乗り継ぎを予定している場合は注意が必要です。
JR北海道ホームページ
8月27日の大雨で室蘭線が運転見合わせ
8月27日に北海道で発生した大雨により、JR北海道の室蘭本線では大きな被害が発生しました。
特に静狩~小幌駅間では路盤が流出したほか、複数箇所で土砂の流入や線路冠水が発生。
この影響により、室蘭本線の列車運行にも大きな影響が出ていました。
JR北海道では復旧作業を進めていましたが、9月9日の発表によると復旧工事は順調に進んでおり、9月10日の始発列車から運転を再開できる見込みとなりました。
今回の発表は、被災からおよそ2週間で運転再開にこぎ着けることを意味します。
9月10日の始発列車から運転再開
室蘭本線は、9月10日(木)の始発列車から運転を再開します。
JR北海道は9月9日時点で復旧工事が順調に進んでいるとしており、計画通りの運転再開となります。
これにより、今回の大雨によって運転に大きな影響が出ていた室蘭本線は、再び列車で移動できるようになります。
ただし、注意したいのが「運転再開=通常ダイヤに完全復帰」というわけではない点です。
被災した箇所では、復旧した線路の安全を確認しながら、当面の間は徐行運転が実施されます。
運転再開後は徐行運転を実施
JR北海道によると、運転再開後は今回の大雨で被災し、補修を行った箇所で当分の間、徐行運転を実施します。
徐行運転が設定される区間は次の通りです。
上り(札幌→函館)
- 小幌~静狩
下り(函館→札幌)
- 静狩~小幌
- 有珠~長和
なお、JR北海道は、実際に徐行する箇所は上記区間の一部としており、区間全体で徐行するわけではないとしています。
この徐行運転の影響で、特急列車・普通列車ともに10分程度の遅れが発生する見込みです。
そのため、9月10日以降に室蘭線を利用する場合は、列車の発車時刻だけでなく、目的地への到着時刻にも余裕を持っておいたほうがよさそうです。
特急「北斗」利用者も注意
室蘭線は、札幌と函館方面を結ぶ重要なルートの一つです。
特に札幌~函館間では、特急「北斗」が室蘭本線を経由して運転されています。
今回の運転再開によって特急列車も運転できるようになりますが、当面は徐行運転の影響で10分程度の遅れが見込まれます。
大雨被害から運転再開へ
今回の大雨では、室蘭本線だけでなく北海道内の各地で鉄道への影響が発生しました。
その中でも室蘭線は、静狩~小幌駅間で路盤流出などの被害が発生し、復旧作業が続けられていました。
JR北海道が公開した復旧状況によると、静狩~小幌駅間では土砂が流入した箇所について復旧が進められています。
今回、9月10日の始発から運転再開となることで、室蘭本線の列車による移動が再び可能になります。
一方で、被災箇所ではまだ徐行運転が必要となるため、しばらくは通常よりも所要時間が長くなることが予想されます。
上りは「はやぶさ」に乗り継げるのかが気になる
alt="北海道新幹線E5系 新函館北斗駅" class="wp-image-15468"/>今回の室蘭本線の運転再開で、特に気になるのが札幌方面から新函館北斗駅へ向かい、北海道新幹線に乗り継ぐ上り列車です。
室蘭本線では当面の間、被災箇所で徐行運転を行うため、特急列車・普通列車に10分程度の遅れが見込まれています。
新函館北斗駅から札幌方面へ向かう下りの乗り継ぎであれば、室蘭本線の徐行により札幌到着が遅くなるという問題が中心になります。
しかし、逆方向となる札幌→新函館北斗→東京方面では事情が異なります。
室蘭線を走る特急「北斗」の遅れによって、新函館北斗駅で北海道新幹線「はやぶさ」への接続時間がなくなった場合、新幹線が接続を待つのか、それとも予定通り発車するのかが利用者にとって大きな問題になります。
実際に、新函館北斗駅での接続時間が10分程度しかない列車もあります。
室蘭本線で10分程度の遅れが発生すれば、もともとの接続時間がほぼなくなってしまうことになります。
さらに注意したいのが、北海道新幹線「はやぶさ」は全車指定席であることです。
在来線の普通列車のように「少し遅れたけれど、次の車両に乗ればいい」というわけにはいきません。
予定していた「はやぶさ」に乗り継げなかった場合には、後続列車への変更などが必要になる可能性があります。
しかも北海道新幹線は、都市部の在来線のように次々と列車が来るわけではありません。
そのため、10分程度の遅れが、その先の旅行予定に大きな影響を与える可能性があります。
東京方面へ向かう「はやぶさ」には、盛岡駅で秋田新幹線「こまち」と連結して東京まで走る列車もあります。
また、大宮駅~東京駅間は上越新幹線・北陸新幹線の列車もあるためさらにダイヤが複雑になっています。
そのため、新函館北斗駅で室蘭本線の列車を待つことは、その後のJR東日本の新幹線の運行にも影響する可能性があるため、単純に「新幹線が数分待ってくれるだろう」と考えることもできません。
もちろん、実際に接続を取るかどうかは、その日の運行状況や遅延時間などを踏まえたJR側の判断になります。
JR九州では徐行によるダイヤ変更まで発表
今回の室蘭本線の運転再開については、JR北海道が「当面の間、徐行運転を行い、特急・普通列車に10分程度の遅れが見込まれる」と発表しています。
一方で、同じように災害からの運転再開と徐行運転が行われるJR九州の九州新幹線では、利用者への影響について、もう一段具体的な案内が行われています。
JR九州は、2026年9月18日の九州新幹線・熊本~新水俣間の運転再開について、新八代駅付近で速度を落として運行するため、下り列車は鹿児島中央駅の到着時刻が最大8分程度遅れ、上り列車は鹿児島中央駅の発車時刻を最大9分程度繰り上げると発表しました。
また、在来線の特急列車についても九州新幹線との接続について案内が行われています。
さらに、鹿児島中央駅と本州方面を直通する列車についても、災害前と比べて9割程度の本数で運行すると明記しています。
このように、徐行運転によって利用者のダイヤがどのように変わるのかを、具体的な数字を含めてプレスリリースの段階で示しています。
今回の室蘭線についても、利用者としては同じような案内があると安心です。
特に新函館北斗駅では、室蘭線の特急「北斗」と北海道新幹線の接続があります。
もともとの接続時間が10分程度しかない列車の場合、室蘭線で「10分程度の遅れ」が発生すれば、新幹線への乗り継ぎが難しくなる可能性があります。
そのため、今回のJR北海道の発表でも、
- 新函館北斗駅で接続する列車への影響
- 接続時間が短い列車の取り扱い
- 室蘭線が遅れた場合に北海道新幹線が接続を待つのか
- 接続できなかった場合の乗車券・特急券の取り扱い
などについて、もう少し具体的な案内があれば、利用者にとってより分かりやすかったのではないでしょうか。
もちろん、実際の接続判断は当日の遅延状況や全体のダイヤを見ながら行われるため、事前に一律の対応を示すことが難しい部分もあるでしょう。
それでも、「室蘭本線は9月10日から運転再開します。ただし10分程度の遅れが見込まれます」だけでは、新函館北斗駅で北海道新幹線に乗り継ぐ利用者には十分な情報とは言えないように感じます。
JR九州が九州新幹線の運転再開にあたって、徐行による到着時刻・発車時刻の変更や運転本数まで具体的に発表していることを考えると、今回の室蘭線についても、利用者が旅行計画を立てられるような、もう一段踏み込んだ案内に期待したいところです。
えきねっとなどで予約する場合も注意
さらに気になるのが、こうした状況を乗車券・特急券の購入時に利用者が把握できるのかという点です。
えきねっとなどで札幌方面から新函館北斗駅を経由して東京方面の北海道新幹線を予約する場合、通常のダイヤでは乗り継ぎ可能な列車として購入できても、室蘭本線の徐行運転によって接続時間が実質的に非常に短くなることまで、利用者が十分に認識できるとは限りません。
駅の「指定席券売機」・「話せる券売機」で購入する場合も同様です。
特に今回のように、通常なら10分程度でも乗り継げるダイヤに、10分程度の遅れが見込まれるという条件が加わる場合は、予約時の注意喚起があれば旅行者にとって非常に助かります。
北海道新幹線は本数が限られ、「はやぶさ」は全車指定席です。
室蘭線の運転再開は大きな前進ですが、復旧直後の徐行運転が続く間は、新函館北斗駅での乗り継ぎまで含めて旅行計画を考える必要がありそうです。




